春香が、24歳のとき。
心から愛していた男が、ある日忽然と姿を消した。
その日から、春香の時計の針は止まったまま。食事会に行っても新しい恋人が出来ても、まとわりつくのはかつて愛した男の記憶。
過去の記憶という呪縛から逃れることのない女は、最後に幸せを掴み取る事ができるのか?
最愛の恋人・祐也が姿を消してから、祐也への未練を吹っ切れずにいた春香。
過去と決別するため、新しい恋愛をしようと必死でもがいていた矢先、グイグイ男・慶一郎にホームパーティーへと連れて行かれる。しかし、訪れたマンションの扉をあけた家主は、なんと祐也だった。
これは現実なのだろうか—。
春香はリビングの入り口で静かに立ち尽くしていた。
玄関先で出会った時の祐也の第一声が、さっきからずっと、耳から離れずにいる。
「おぉ、春香じゃん!久しぶり!慶一郎と友達なの?」
まるで、卒業以来街でばったり会った同窓生のような挨拶に......
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