アモーレの反乱 Vol.8

アモーレの反乱:守りたかった夫、認められたかった妻。裕福さが生んだ年の差婚の歪み

港区在住。遊びつくした男が、40歳で結婚を決意。

誰もが羨むリッチで幸せな結婚生活を送り、夫婦関係もうまくいっていたはず…だったのに。

4年後妻が、何の前触れもなく離婚を切り出す。それも、思いもよらぬ「離婚条件」を提示して。

世間を知り尽くして結婚した男と、世間を知らずに結婚してしまった女。

これは港区で実際に起こった、「立場逆転離婚」の物語。

15歳年下の妻・利奈(りな)に、突然離婚を切り出された夫・昌宏(まさひろ)。妻が自分の元恋人と会っていたことを知り愕然とするが、未だ妻が離婚したい理由には気が付けずにいた。


「9:32 中目黒駅から500m程の場所にあるビルへ。ここへは週3回通う。3階にある料理教室の講師として1年前から勤務。」

僕が手にしていたのは、素行調査報告書。

古めかしい封書で送られてきた、ここ数週間の利奈の行動を写真つきで調査したものだった。

「15:12 料理教室から徒歩10分のところにある低層マンションへ。自身の名義で住居として契約済の模様。間取りは1Rで25㎡。」

築年数は古そうだが、清潔感のあるマンションの外観に、妻と配送業者が荷物を運び入れる写真まであった。

「…それで、浮気の形跡はありましたか?」

僕は電話の相手に尋ねた。相手は浮気調査を専門とする、探偵事務所の男性調査員だった。

妻と別居しておよそ1か月。

探偵を雇うことに情けなさと妙な罪悪感はあったが、妻の弁護士を介して来週、妻との話し合いの場が用意されることが決まったのがきっかけになった。

妻の弁護士も同席すると言って譲らないので、ならば「事実」を手に入れて戦おうと思ったのだ。その「事実」次第で自分も弁護士を雇うことを覚悟していたのだが…。

浮気調査のはずだったのに、分刻みの写真つき報告書には僕の予想外どころではない、想像もしなかった妻の「日常」がまとめられていた。

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