東京シンデレラ Vol.3

東京シンデレラ:素敵な男性に見初められねば、中の上の家庭出身者は永遠に報われない?

私たちは、東京にいる限り夢を見ている。

貧しい少女にガラスの靴を差し出す王子様が現れたように、いつかは幸せになれると。

だが必ず、自分が何者でもないと気づかされる時が来る。

神戸から上京し、港区女子へと変貌を遂げる真理亜と、その生き様を見つめる彩乃。

彼女たちが描く理想像は、現実なのか、それとも幻なのか...

年上の彼氏の影響で日々派手になる真理亜。その一方で何も変われない彩乃だった。


変わり始めた二人のシンデレラ


東京の街を高層階から眺めていると、不意に自分がちっぽけな人間に思えて仕方ない時がある。

この街に飲まれていくような、不思議な感覚。

そんなことを思いながら窓から見える景色を眺めていると、背後から声が聞こえた。

「彩乃ちゃん、ごめんね〜。お待たせ!」

ザ・リッツ・カールトン東京にある『ザ・ロビーラウンジ』に15分も遅刻してやって来た真理亜を見て、私は思わず彼女の手元から目が離せなくなる。

真理亜の手元には、25cmのバーキンが君臨していた。

「それどうしたの?買ったの?」

聞くのも少し憚られるが、聞かずにはいられない。だって、24歳で、1個100万もするカバンを買える訳がないから。


「あ、これ?この前神戸の実家に帰った時に、ママの物を勝手に借りてきたの。」


ママの物?その回答に、違和感を覚えるのは私だけだろうか。

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