銀座を遊びつくせ! Vol.13

銀座のグルメな大人はここに通う!知ってると「通だね」と言われる名店はここ!

「通だね」と言われる行きつけを銀座に作りたい。誰もが一度はそんなふうに憧れるのではないだろうか。

それが銀座の中でも「大人の銀座」と言われる8丁目界隈であれば、そのハードルはさらに上がってしまう。

「粋な銀座の大人」になるため覚えておきたい名店『玉木』を、旬の料理や名物とともに紹介しよう。

オーナーシェフの玉木氏。フランス料理からスタートし、表参道『重よし』で3年間腕を振るい独立。同店では玉木流の洋食を提供している

男なら、店をやるなら銀座で勝負をしたかった

高級クラブや、重役クラスの紳士たち…。その場に満ちる大人の雰囲気に飲み込まれそうになる銀座8丁目というエリア。

そんな「銀座の中の銀座」と言われる場所に名店『玉木』はある。老舗日本料理店など数々の名店がひしめくこの界隈に、『玉木』が広尾より移転したのは2011年こと。

「どうせ店をやるなら銀座でやりたい」。そんな玉木氏の言葉には、銀座という街への敬意が潜む。

こちらも旬の一皿「鰹の薫製 みょうが添え」。毎日店前で藁炙られる鰹。皮目をこんがりと焦がし、藁の良い香りをまとわせている。ソースは自家製マスタード、九条ネギとみょうがを合わせて召し上がれ

その想いを象徴するようなとある常連客との会話も教えてくれた。なぜこの地にオープンしたか聞かれ、「男ですからね、一生に一度は勝負してみたいじゃないですか。」と答えた。

すると「そう、街は『銀座』だけだもんな。」とその方は言ったそうだ。玉木さん自身もその言葉に身が引き締まる思いだったという。やはり「東京の街の代表」はここ「銀座」なのである。

「銀座という街はとてもパワーのある街です。いい加減なことをしていたのではその土地の持つ力に負けてしまう。どっしりと腰を据えて、しっかりといいものを出していなくてはいけない」と、玉木氏は銀座出店当時を思い返し熱く語る。

「しいたけのスープ」。9月末から提供を開始する旬の逸品。干しいたけと昆布を蒸して取った出汁で、新じゃがをほくほくに炊く。

通い慣れた常連客に「今日も美味しいものをお願い」と任せられる喜び

外から見ると看板も最小限、メニュー表はなく、値段も不明。チラリとのぞく店内はテーブルセットが施され……と一見、入りにくさを感じるのも、敢えてのことだ。

こうすることで、いい店に通い慣れた人のみが入ってきてくれて、実際に入ればしっかりと『玉木』の良さを感じてもらえる。そして、良さを知った人は必ずまた来てくれる。

そのいいサイクルを生むために絶妙なバランスで作られた店構えも『玉木』の魅力のひとつと言える。

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