『玉木』マジックが作り出す絶品料理の数々!
何も知らず「フランス料理」を食べに行くというだけの頭で『玉木』を訪れ、メニューを見ると意外に思うかもしれない。
ラタトゥイュ、エチュベなどフランス料理で見かける文字も、もちろんあるが多くは普段聞き慣れた料理名ばかりだ。
なかでもおすすめは「神戸牛のメンチカツ」。広尾時代の裏メニューを、銀座移転を機に定番料理に変更した。
神戸牛のもつ脂の甘みを、衣で包み閉じ込めたメンチカツは箸でスッと割れるほど柔らかくジューシー。一瞬で口から消えていったと思うと、後から肉の旨みがじんわりと押し寄せてくる。
これが『玉木』の名を銀座に轟かせたきっかけの逸品とも言える名物である。
玉木氏の料理は、「日本の食材を可能な限り手を加えずに美味しく仕上げる」がテーマだという。
そんな想いが現れているのが「野菜のエチュベ」だろう。塩、レモンで蒸煮にした野菜と、ひと言で表現するのは容易いが、これが手間暇かかった品なのだ。
まずマッシュルームをレモン汁で炊き、出来上がったマッシュルーム出汁入りのレモン汁に、塩をプラス。そして鍋に野菜を固い物から順番に入れ、コショウ、コリアンダー、ローリエを入れ、レモン出汁で蒸し上げていく。
蒸してすぐだと、酸味と塩味がとがっているため野菜の旨みを引き出しつつ2~3日寝かせてから提供しているという、玉木氏渾身の一皿なのだ。
30代後半~80代まで幅広い世代に愛される『玉木』。アラカルトは、ノンオイルとオイルを分けて記載されているのも、年配のお客様にも毎日楽しんでもらえるようにという玉木氏の配慮である。
サービスも上質で、食後ふと気づいたら次の皿に代わっている。きちんと美味しい食事をしながら、接待や会食に利用するのもピッタリだ。
昔は、どの店に入っても「粋に食を楽しむ大人」「お手本にしたい大人」に出会えた銀座。
今ではそういう大人に出会える店も少なくなりつつあるが、ここ『玉木』にならそれがある。
銀座で大人の階段を上るなら、覚えておきたい名店である。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
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