注文の多い女たち Vol.5

注文の多い女たち:求む、西麻布未上場の男。東京ナイトシーンに結婚向きの男は皆無?

「最近、良い出会いがない」

未婚・美人の女性に限って、口を揃えて言う言葉である。

しかしよくよく話を聞いてみると、その言葉の真意はこうだ。

「理想通りの、素敵な男性がいない」

フリーランスでバイヤーをしている岡村亜希(32)も、そんな注文の多い女のひとり。

同じく独身アラサーのエミとともに良縁祈願に出かけた亜希は、京都・鈴虫寺の住職に、あれこれ条件をつけず「ふさわしい人」を探すように諭される。

しかし、それがなかなか難しい。

亜希に一目惚れしたという男・宮田賢治が現れるも、彼に全く海外思考がないことを知るや否や幻滅してしまうのだった。


東京ナイトシーンは、もう見尽くした?!


「...だって英語できないとか、冷めるでしょ?旅行とか行く時も、私がリードしなきゃいけないのとか嫌だし。それにこれからの時代、グローバルに働けない人材とか将来性も不安よ」

時刻は朝8時。

骨董通り入り口の『クチューム』青山店で、亜希は先日の出来事、宮田賢治とのデートについて一気にまくし立てた。

最近の亜季は、エミの出社前にモーニングで会うことが多い。お互い仕事も忙しく、夜は夜で誘いも多いため朝がもっとも時間を合わせやすいのだ。

「わかる。私も英語できない男ムリだわー」

亜希の言い分に頷きながら野菜たっぷりのモーニングプレートを頬張るエミは、今日も安定の短めトップスにミニスカート。

この格好で会社に行って大丈夫なのかといつも心配になるのだが、アパレルだからか、特に注意されてはいないらしい。

「あーあ。私にふさわしい男、一体どこにいるんだろ...っていうか、なんかもはや本当に存在しているのかすら疑問に思えてくる」

大げさにため息をついてみせる亜希に、エミが「私もだよー」と被せる。そして、何かを思い出したように急に真顔になったと思ったら、こんなことを言い出すのだった。

「私、気づいたんだけど。東京ナイトシーンに、結婚向きの男はもういないわ」

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