結婚願望のない男 番外編:見た目プーさん、実は肉食系?一途な昭和男・きんちゃんの秘密

私の大好きな彼氏には、結婚願望がない。

それを知ったのは、30歳の誕生日。順調な交際を2年も過ごした後だった。

東大卒のイケメン弁護士・吾郎との「結婚」というゴールを、疑うことのなかった英里。彼が結婚願望ゼロと知った日から、不安と焦りが爆発。

吾郎との破局を迎えた英里は、傷心を乗り越え、結婚願望のある男・きんちゃんと、結婚を決意しつつある。一見順調に見える二人の関係だが、吾郎への未練を拭い切れない英里に、きんちゃんは何を思う...?

明日の最終話を前に、きんちゃんが本音を語る。


―こんな子が、奥さんだったらいいな。

英里ちゃんに初めて会ったとき、直感でそう思いました。

単純だと思われるかもしれませんが、男の一目惚れって、侮れないものがあります。この子だ!って決めると、もう一直線に追いかけたくなっちゃうんですよね。

英里ちゃんの綿菓子のような外見の可愛らしさに惹かれたのはもちろんですが、純粋で素直で、それゆえに少し要領の悪いところが、どうも僕のツボなんです。

つい手を差し伸べたくなるというか、守ってあげたくなるというか。

「きんちゃん、ありがとう」

そう言ってニコニコと僕の腕に絡みつく彼女を見ていると、男心が刺激されて、「よし、頑張ろう」なんて、妙に張り切った気持ちになっちゃうんです。

英里ちゃんの嬉しそうな笑顔が見られるなら、何だってできる気がする。

こんなこと言うと、きっと笑われますね。でも、男は誰でも、惚れた女性には弱いんです。

たとえ彼女が、僕ではない、他の男に惚れているとしても。

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