上京10年目 Vol.11

東京出身の彼と“好き”だけでは結婚できない。上京10年目、地方出身者のもどかしさ

―東京にいる意味って、何だろう―。

仕事のため、夢のため、欲望のため……?

上京10年となる節目の年に、人はあらためて問う。

自分が東京にいる意味と、その答えを。

28歳の朝子もその一人。朝子が抱える東京への固執と葛藤は、どこに着地するのだろうか。

18歳で上京した朝子だが、このまま東京にいていいのかという迷いが芽生え、東京と故郷の間で気持ちが揺れていた。そんな時、良太から告白めいた言葉を言われた。友人に相談するうちに、もう少し東京で頑張ってみようと前向きになれた朝子だった。


28歳の私を、好きとだ言ってくれる人が現れた。

私もその人のことが好き。

でも……。

渋谷にあるIT系ベンチャー企業で働く良太くんは、1歳年上の29歳。優しくて人当たりもよくて、初めて会った時から好印象を持ってた。

家が近いこともあって、何度も一緒に食事に行ったけど、恋愛に発展することはなくて“良いご飯友達”だと思ってた。

でも、良太くんから告白めいたことを言われて、私は認めざるを得なかった。

“良いご飯友達”だと自分に言い聞かせて、私はとても注意深く、良太くんのことを好きにならないよう気を付けていたことを。

これが5年前だったら、きっと何も迷わずに良太くんのことを好きになっていたんだと思う。

でも、28歳で地元に未練を抱えた私が、文京区出身の良太くんのことを好きになるのは、危険だと、無意識で判断していた。

そのことを、私は認めざるを得なかった。

【上京10年目】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo