婚活は、ワインスクールで Vol.9

「30代には無理でしょ?」ドレスコード・ピンクは若さの特権と無言で語る20代女子

やみくもに婚活に励むのは、もう終わり。

ある強かな女たちは、婚活の場をワインスクールへ移した。

スクールに通うほどワインが好きな男は、高い年収を稼ぎ、洗練されたライフスタイルを送っている者が多いはずだ。

ワインの知識を深めながら、虎視眈々と男性を見定める女たち。

果たして、その思惑は実るのだろうか?


婚活のため”表参道ワインアカデミー”へ入学した美咲は、研二との食事会での失敗をきっかけに、ゼロからの再スタートを決意する。

芹那に誘われてワイン会に行くと、そこでは彼女を巡って雅彦と大吾が熾烈な戦いを繰り広げていた。


押上の『遠藤利三郎商店』

芹那をめぐって火花を散らしあう雅彦と大吾を前に、美咲は窮屈な思いに苛まれていた。

突然、雅彦が「ちょっと失礼」と言って、どこかに姿を消した。それを見計らった大吾が、すかさず小声で話し始める。

「雅彦さんってさ、クラス長に立候補したわりに、なんの仕事もしてないよね?」

そういえば、初回の授業の際に“クラス長”を選出するよう先生に言われ、雅彦が自ら名乗り出たのだった。クラス長の任務は本来、クラス会を企画したり、連絡事項をみんなに伝えたりと、その名の通りクラスをまとめる役割である。

「ああいう人はリーダーになる資格が、そもそもないんだよね…」

大吾がぶつぶつと雅彦を非難している様子を、美咲は何も言えずにただ黙って聞いていた。芹那は笑いながら「ダイくん、まあまあ飲んでや」とひたすらグラスを勧めている。

すると突然、雅彦が戻ってきた。手には巨大な花束を抱えている。

「お誕生日おめでとう!」

美咲は驚いて、言葉を失った。

—まさか、再来週の私の誕生日、知っててくれたの?!

たとえ苦手な男からであっても、サプライズは嬉しいものだ。

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