婚活は、ワインスクールで Vol.5

医師、しかも甘いマスク。結婚相手に最適の男と、運命を感じずにはいられない偶然の再会

やみくもに婚活に励むのは、もう終わり。

ある強かな女たちは、婚活の場をワインスクールへ移した。

スクールに通うほどワインが好きな男は、高い年収を稼ぎ、洗練されたライフスタイルを送っている者が多いはずだ。

ワインの知識を深めながら、虎視眈々と男性を見定める女たち。

果たして、その思惑は実るのだろうか?


婚活のため”表参道ワインアカデミー”へ入学した美咲は、既婚者・雅彦からのしつこい誘いを華麗にかわす。

しかしその後、雅彦を利用して欲しいものを巧みに手に入れていく芹那を前にして、美咲は完全な敗北感に打ちひしがれていた。


美咲は授業を終え、クラスメートたちとある店に向かっていた。

目的地は、先生の元教え子である男が経営しているワインバー。青山学院大学近くの裏通りに、ひっそりと佇む小さなお店だ。

学校から近く、先生からの勧めもあり、15名ほどでぞろぞろとやってきた。

「いらっしゃいませ。」

店主が爽やかな笑顔で迎えてくれた。今日はこのクラス会のため貸切営業にしているそうだ。

ワインスクールでは、クラス会以外にも、授業後に声を掛け合って何名かで飲みに行くのはほぼ毎週のこと。

そうして授業を重ねるごとにクラスの団結は固くなり、美咲はこれまで経験したどんな習い事にもなかった、生徒同士の交流を楽しむようになっていた。

ただひとつ、気がかりなことがある。

相変わらず美咲を憂鬱にさせる、芹那の存在だ。

「それ、ほんま?凄いなあ!」

店内に響き渡る甲高い声。そちらに目をやると、奥のテーブルで芹那が、取り巻き軍団のひとりである中年男性の太ももを叩きながら爆笑している。

「芹那のボディタッチ、今日も絶好調ね。」

隣に座る真千子が、低い声で耳打ちしてくる。

こうして、男たちが揃って鼻の下を伸ばしている様子を、クラスの女性陣は冷ややかに見守っていた。

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