TwitterやInstagramにはまり、投稿を重ねることに、批判的な人もいる。
私も一時は、彼氏を作ろうとしたことがあった。
しかし、興味のない男性と食事して、薄っぺらな会話をして疲れて帰るくらいなら、自分のお金で行きたいお店に行ってたくさんの“いいね!”をもらうほうが、はるかにいい。
容姿を褒められるのは、もちろん嬉しい。素敵なお店に連れて行ってもらって、ちょっぴりドキドキするシチュエーションになると、もちろん気分が良くなる。
だが、それがすごく表面的なものに思えてしまったのだ。そして私はすぐに、“いいね!”をもらえる世界に戻った。
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今日も移動中の隙間時間に、TwitterとInstagramを確認する。
これまでの投稿を見返して、ふと気づいたことがあった。
―私は、私が選んだものでできている。
SNSは誰でもなんでも発信できるからこそその人らしさが表れる。3スクロールもすればその人がどんな人かわかる、とすら思う。
いわば、ここは私のギャラリーなのだ。本当に自分がいいと思ったものだけを展示してある小さなギャラリー。
ここでは、私の少し幼く見られがちな顔立ちも、世間的には“一流”と言われる商社での仕事も、ましてや育ちも関係ない。来た人はその展示を通じて私を支持したり、話しかけたり、あるいはなにも言わずに去っていく。
自撮りや体のパーツの写真をギャラリーに展示させることによって支持されるアカウントもある。それはそれでいいと思う。誰もが自分の得意分野で展示ができる場所なのだから。
もちろん反応は気になる。「いいね」数が少ない投稿にはがっかりするし、多く拡散されると、まるで自分自身が褒められているような気分になる。
そう、承認欲求と人はそれを呼ぶ。
だが、それは悪いことなのだろうか。自分がいいと思ったことは声を大にして言いたい。見て欲しい。すると、他人からも支持される。ただ、それだけ。
いつか、一緒にギャラリーを飾れるひとと、巡り合うまで。東京での私の恋愛は、休止したままでいいのだ。
▶NEXT:4月27日 木曜更新予定
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