翌日、お決まりのお礼メールを送り合う。
女の子らしいことが苦手な性格なので、男性にハートマークを送るのは気がひける。特に付き合ってもいない男性なら尚更だ。
弘樹の先輩である中岡さんは、即レスだった。しかし肝心の弘樹から返信が入ったのは、夜21時を過ぎていた。
「何さゆりニヤけてるの?弘樹さんから返信きたね。」
二日連続で、真由とご飯だ。今夜は、昨日の食事会の反省を兼ねて、会社の近くの『アンティカ オステリア マジカメンテ』で女子会。
ここは手打ちパスタが美味しくて、通称“レアパスタ”と呼ばれる個性派のパスタが楽しめる。また自然派ワインが揃っており、女子会にはもってこいのお店だ。
牛肉のパスタをつまみながら、弘樹からのLINEに思わず口元がゆるむ。
「にやけてた?弘樹さん、ちょっといいかなーと思って」
「彼いいんじゃない?さゆりのこと好きそうだったし」
「やっぱりそうかな?」
女子会というのは、永遠に話が尽きない。そして何より、貴重な情報交換の場でもある。
真由曰く、弘樹には現在彼女はおらず、嫁候補を探しているとのこと。しかも明らかに、向こうは自分に対して好意を抱いている。これは千載一遇のチャンス到来ではないか。
真由と話しながらも、弘樹から個別LINEが来るのを待った。
―大概、こういうパターンは、そろそろ彼から個別LINEが来る頃...
そう思っていたが、弘樹からLINEが来たのはその3日後、出会ってから4日経ってからだった。
A1:数日たってようやく来た、個別LINE。いい感じだったひとへの返信も億劫になりがち
段々、弘樹に返信するのが億劫になっている自分がいた。
この記事へのコメント
中岡さんとも、マメにやり取りしていたのかな?