実力派シェフのフルコース11皿が¥10,000! いま注目を集めている渋谷2丁目のフレンチはココだ!

"鳩"はロースト。右側のソースがアルビュフェラソース。アラン・シャペルのレシピを再現したクラシックな味わい

「フォンやソースの旨味の余韻をワインと合わせる。これが、フランス料理の醍醐味でしょう」。

『レフェルベソンス』で最先端の前衛的フレンチの洗礼を受けるも、高木シェフが敬意を払うのはクラシックな料理。ブールブランソースで頂くメヌケのポワレやアルビュフェラ風ソース仕立ての鳩のロティなど昔懐かしいクラシックな味わいの逸品が、モダンな装いで登場する。古典をきっちり踏襲しつつも、若い感性を通して作られた皿は、当然のことながら、80~90年代のそれとは、趣が異なる。その点も興味深い。

また、米、味噌、糠床といった日本ならではの食材、調味料をさりげなく、しかし、大胆に取り入れる姿勢も、日本人としてのアイデンティティを大切に考える高木シェフらしい。が、そこにはもう一つ、こんなシェフの想いが込められていた。

「フランス人は、消化を助けるために発酵食品のチーズを食べますが、日本人は、乳製品を消化する力が弱い。消化を促すには、麹のような発酵食品の方が日本人にはあっているんです」。

コースの途中で、一口押し鮨をだしたり、デザートのプリンに味噌を忍ばせているのも、単に奇をてらったわけではなく、客の食後感を考慮してのことだったのだ。

魚料理と肉料理の間に出される一口押し寿司。写真は、今が旬のサヨリ。魚は、信頼を置く「魚辰」平田雄二氏のすすめで、季節でアジなども登場

正統派のクラシックな料理と米や味噌等々の和素材を違和感なくコースに組み入れ、自らのオリジナルなフランス料理を構築していこうと考える高木シェフ。そして、それを異端ではなく新しい形のフレンチと捉え、支持する客たち—

ここ『キャリエ』は、今、成熟を迎えようとしている“日本のフレンチ”の一つの象徴かもしれない。

食通だけでなく、フレンチ業界からも注目を集める高木シェフ

"田中農場の卵 ヤマト醤油味噌"。仄かな味噌風味のプリンとキャラメルソースを一緒に食べるとみたらし団子の味に

ペアリングは¥6,000から

鰻の寝床ように細長い店内は仕切りがユニーク

Photos/Hisashi Okamoto, Text/Keiko Moriwaki

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