東洋経済:『最強の働き方』『一流の育て方』 Vol.28

採用活動で学生にモロバレしちゃってる、駄目企業の3大特徴はこれだ!

ここまで、二流企業の、二流採用担当者による、二流の人を雇うための活動の特徴を書きつづってきた。それではいったい、「一流の採用活動」の特徴とは、どんなものなのか。

私がさまざまな企業で目撃してきた「一流の採用活動」は、総じて以下のような特徴を有している。

【1】「面接官の意識」が高い――「会社のブランド」を背負い、「必要な人材像」を理解している

一流の面接官は、自分の役割に関して「高い目線」を有している。

まず自分が「その会社の看板」を背負って学生に接していることに責任感を感じており、自分の言動一つひとつが「自分の会社のブランド」を作り上げていることにも責任を感じている。

また一流の面接官は「自社にとって必要な人材像」も理解しているのだ。

彼らは「学歴」ではなく「本当に自社をよくするために必要な人物像」を理解しており、そのような人材かどうかを見抜くうえで戦略的に重要な質問を、見事に面接に織り交ぜている。

はたして自分が投げかける質問が、その学生の実力を引き出し、会社とのフィットを見るうえで本当に最善の質問なのか、きちんと考えて会話を組み立てているのである。

学生にとって「本当に意味のある選択」かどうか

【2】就活生を「ひとりの人格」として尊重する

私が出会った一流の面接官は、「雇うこと」に必死なのではなく、その学生の人生にとって「本当に意味のある選択」になるのかどうかを真剣に考えてくれていた。

質問の一つひとつも、学生が「人生を考える」うえで、また「自分を知る」うえで重要な気づきを与えるものであり、出迎えるときから送り出すまで、敬意に満ちあふれていたものである。

一流の面接官は、企業がやりがちな「大本営発表」を吹聴したりはしない。「その学生が本当にやりたいこと」と、その会社で提供できる「仕事の機会」および「成長の機会」とのフィットを理解できる情報を、正直に提供してくれるのだ。

日常の業務内容や研修、休日といった小さな話から、キャリアパス、辞めていく人たちの転出先など、「学生が本当に欲しいと思っている情報」をきちんと提供し、「Well-informed judgment(十分に情報を与えたうえでの判断)」を支援するのである。

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