薔薇色のバツイチ Vol.12

薔薇色のバツイチ:自虐は女の自己防衛。TPOで使い分けねば、即座にただのイタい女

東京で30代前半のバツイチ女性は、モテる。

とにかくモテて、モテすぎる。

計らずともバツイチとなり、落ち込んでいたあゆみ(32歳)だったが、離婚の先には薔薇色のバツイチ生活が待っていた!?

離婚後、食事会で知り合った6歳下の男・春馬。何かにつけあゆみに突っかかってくる彼に、次第にあゆみは心を乱されるようになってくる。

なぜそんなに突っかかってくるのかは不明だったが、実は春馬は食事会より前にあゆみに会ったことがあると言っていたらしい。あゆみはその記憶が思い出せず……?


心奪われた相手との、嬉しくない再会


あの食事会で、春馬があゆみに会うのは2度目だった。

西麻布の『サッカパウ』で、後から来た女性たちの中にあゆみの姿を見つけた時、春馬の鼓動は一瞬にして早まった。

―なんで、ここに?

春馬の知っているあゆみは既婚者で、だからこんな食事会になぜ彼女がいるのか、春馬はすぐに理解できなかった。

あゆみとの出会いは約1年半前。彼女が勤めるインテリア会社のショップだった。青山にあるそれは、春馬が以前から何度か行ったことのある店で、その日も新しいラグを見に行き、あゆみが接客してくれたのだった。

それは、ひと目ぼれに近い感情だった。あゆみのくっきりした二重の大きな瞳、上品な声の出し方、指先のしなやかな仕草……とにかく、あゆみが放つ雰囲気すべてに心を奪われた。

だが、あゆみの左手薬指にはキラリと指輪が輝いていた。

―そうだよな、こんな素敵な女性だもんな……。

別に、どうこうなりたいなんていう願望はなかった。ただこれまでのように、たまにこのショップを訪れた時には、この人に接客してもらいたいなと、そんな淡い想いを抱いただけ。

だがその後、春馬が何度ショップに足を運んでもあゆみの姿を見ることはなかった。だから食事会に行ってあゆみを見た時は、胸の高鳴りを抑えられなかった。

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