Wakiyaメン Vol.5

「結婚するの」と言われて即失恋。だが男を癒したのは、まさかの恋愛圏外女…?

担々麺と、男の恋愛。

一見、何の繋がりもないこの2つだが、ある男たちにとっては違った。

彼らは、恋愛ツールとして、ネットで買ったWakiyaの担々麺を使う。

女性のタイプを真剣に分析し、3種の味を使い分ける。

彼らは真剣に恋をして、真剣に担々麺を作る。

馬鹿らしくも憎めない、Wakiyaの担々麺を駆使して東京恋愛市場を闊歩する、3人のWakiyaメン。その雄姿をお届けしよう。

高嶺の花だと思っていた美優と担々麺を食べさせたことがきっかけで付き合い始めたオサム。

2人の女性の間で揺れる准一は、大好きな辣香(ラーシャン)スープの担々麺を絵理奈沙耶に食べてもらい、ついに心を決めた。

二人に感化され、将輝も、ある女性に担々麺をたべてもらおうと決意し、ついに動き出したが……。


心を決めて、積極的になったものの・・・


もう、心は決めていた。

―百合子さんを自宅に誘う。

いきなり自宅なんて、無謀であることは十分承知している。だがそれでも、やらねばならぬ時が、男にはあるのだ。

31歳の百合子。色白美人で性格も良いのに、なぜか長年恋人がおらず、社内のお偉いさんとの不倫説まで出ている彼女の事が、気になって仕方がないのだ。

「俺、Wakiyaメンになるわ」

オサムと准一の前で宣言した手前もある。もう、後には引けぬ。そう決めてから、将輝は別人のように積極的になった。

社内で百合子の姿を見つければ、さりげなく近づき一人になるのを待った。用もないのに彼女のデスク周りをウロつき、不審な目を向けられた日もある。

だがなぜか、一人になるのを伺っている時ほど、彼女は誰かといるのだ。

そんな悶々とした日々を過ごしていたある金曜日の朝、ついにチャンスが巡ってきた。会社がある六本木一丁目の改札を抜けた時だ。3.5メートルほど先に百合子の背中を見つけた。

フード付きのグレーのコート。いつも百合子が着ている、フードと袖口に濃いグレーのファーが付いた温かそうなコートだ。

「百合子さん!」

将輝は迷わず一歩踏み出し、百合子の背中に声をかけた。

【Wakiyaメン】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo