SATC好きな女がモテないなんて、嘘っぱち。嫌いな女なんて、どこにいる?
結城くんがテレビの配線や設定も上手く済ませてくれたので、テレビでアプリ画面を開くと私の大好きな3つのアプリがきちんと並んでいた。
「Amazon プライム・ビデオ」
「Netflix」
「Hulu」
今日は土曜日で、明日は特に予定は入れていない。
引っ越し初夜は、やはり大御所ドラマ「SEX and the CITY」を夜通しで観ることに決めた。
冒頭の曲が流れるだけで、自動的に心がウキウキと踊り始める。
SATC好きな女はモテないなんて風潮が強まっているが、そんなのは嘘っぱちだ。逆に、SATC嫌いな女なんて、一体どこにいるだろう?
私が思うに、そのモテない女というのは、SATCの「にわかファン」たちだと思う。所詮アジア人が付け焼き刃でキャリーのファッションやトークを真似たところで、それは「痛い女」になるだけだからだ。
本当の意味でこのドラマを理解している女は、美しく賢く強く、自分の弱さや痛さもちゃんと自覚していて、ゴージャスであるはずだ。
ちなみに私は、SATCの原作本を英文で読み込んだほど、コアなファンである。
このドラマがスタートしたのは、もう20年近くも前だ。なのに、なぜ私たちは、未だにあの4人に共感し、感情移入してしまうのだろう?
それはきっと、女のドロドロとした心情や重すぎて吐露できない悩みを、あれほどコミカルに明るく、かつオシャレに表現したドラマは、長いドラマ史をくまなく探してみても、他にないからだ。
そしてSATCの最大の魅力は、「女の友情」であると思う。
あの4人の生活や思考は基本的にどうしようもないが、ストーリーの中で「友情」だけは絶対に揺るがない。
They say nothing lasts forever; dreams change, trends come and go, but friendships never go out of style.
人は「永遠なんて存在しない」って言う。夢は変わるし、トレンドは移り変わる。でも、友情は決して古くなって廃れたりしないのよ。
しかし女は、本能的に知っている。男より仕事より、女の友情を存続させることが、人生で一番難しいことを。
大晦日の雪の日に、精神的に弱ったミランダの家にキャリーが駆けつけるシーンがある。あれは涙なしには観られなかった。
正直私には、SATCのように心の底までさらけ出せる親友はいない。いや、かつてはいた。
しかし、就職、結婚、出産と、女たちはアラサーで環境が変わるにつれて、お互いに少しずつ距離が出来ていく。
友情は変化を遂げ、気づけば疎遠になり、心は離れて行くのだ。悲しい現実だ。
それが分かっているからこそ、女たちは、環境の変化に一切動じずに友情を貫き最優先するあの4人組に、痛いくらいに感動する。
私が手にできない、たった一つのもの。
「女の友情」
このドラマは、私にそれを存分に与えてくれる。
次週12月25日日曜更新
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