SPECIAL TALK Vol.14

~空気を読みすぎない、その姿勢が突き抜けたサービスを創造する~

ターゲットに寄り添うことでニーズの本質が見えてくる

金丸:現在の事業はいかがですか?

森川:最初はあまり数字が伸びませんでした。それもそのはずで、女性向けのサービスなのに、当初は男性だけでサービスについて考えていたのです。「カワイイって、こういうことだよね」とか(笑)。

金丸:それは何よりも難しいですね。

森川:全然ダメでしたね。それから、どんどん女性を入れて意見を反映させるようになり、数字が伸びていきました。いま、ちょうどLINEが伸び始めた時の雰囲気に近いですね。一気にブレイクしそうだなという予感はあります。でも、やはり自分とまったく違う層をターゲットにするのは、難易度が高いです。女性の気持ちを読むことができず、「本当にわかってないですね」とよく言われます。

金丸:いまは何名くらいでされているのでしょうか?

森川:社員が10名ほどです。そのほか、学生のインターンの方や外部の方が集まり、コラボレートしながらやっています。会社組織も定型ではなく、ジャズバンドのように自由にやりたいと思っていて、もちろん正社員はいますが、他の仕事も兼務してもいいことにしています。プロジェクトが終わったら解散するといった、ゆるい繋がりでやっていますね。やはりエンターテインメントの世界は、自分たちがやりたいものや欲しいものを作らないと、中途半端になってしまいます。自分がやりたいことを思い切ってやっていただき、結果を見て判断するといったやり方をとっています。

金丸:スタッフは女性の方が多いのですか?

森川:いまは女性が6割くらいです。モデルさんやタレントさんにも動画に出演してもらっていて、その方々に社員になっていただくこともあります。お客様が来社されると、きれいな人がたくさんいるので、「森川さん、趣味の色が強いのでは」なんて言われることもあります(笑)。ただ、サービスのターゲットがそういう方なので、その輪に積極的に入っていくことは重要だと思っています。

目指すところは映像のファストファッション構造

金丸:C Channelでは、今後どのような展開を考えていらっしゃるのですか?

森川:私は映像のファストファッション構造を作りたいと考えています。ファッション業界がファストファッションの出現によって、大きな変革が起きたように、映像の世界も仕組みを変えることのできる環境が整いつつあります。すでに女性がスマートフォンで撮影、編集、アップまで行うことができ、4K映像だって撮れてしまう。こうなってくると、放送機材もタレントも放送マンも必要ありません。私たちの動画に出演いただいている女性の方々を「クリッパー」と呼んでいますが、その定義は、出演して、撮影して、話もして、とすべてをひとりでできる人。そんな彼女たちが24時間動画をアップし続けるまったく新しい通信社を作り、世界中に広めようと思っています。いまの時代、地上波の10分の1の予算で世界中に情報発信ができるのです。

金丸:撮影まで自分で行うとなると、もうカメラマンは必要なくなりますね。

森川:ある程度の撮影技術は必要だと思います。ただ、実際に女性と接していてわかったのは、彼女たちはどうしたら自分がキレイに映るかということを誰よりも熟知しているんです。それぞれすごいテクニックをもっていて、加工までしちゃいますから(笑)。

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