2016.09.09
東京いい街、やれる部屋3 Vol.1「俺の部屋に来ない?」
ラグジュアリーブランドのPR、という強く見られがちな外見とは裏腹に、押しに弱いレイナ、27歳。学生時代から付き合っていたシンジと、つい最近別れたばかり。
自由の身になった彼女のスケジュール帳はデートの予定で次々と埋まっていくが、皆なぜかレイナに自分の部屋を見せたがる。
「部屋を見れば、その人の全てが分かる」とはよく言ったものだが、レイナは男たちの選ぶ街と部屋を見ることで、次第にその正体を知っていくことになる。
今日のデートはずっと憧れていた、フリーの広告プランナーの修二、42歳。彼にも普段の陽気な姿からは想像できない、意外な過去があった-。
金曜日19時のスタバ@銀座。勝負デート前に心を落ち着かせる時間。
「シンジとレイナ、いいコンビだと思ってたんだけどなぁ…。」
金曜の19時のスターバックス。高校時代からの親友・マリコの言葉を反芻した。
レイナとシンジは先月別れたばかり。高校1年生の時から、くっついたり別れたりを繰り返しながらも10年近く付き合っていた。周囲の友人たちは、何だかんだ2人のハッピーエンドを期待していたのだった。
新聞記者だった彼は、先月ロンドンに行ってしまった。ずっと憧れだった地での駐在。今頃、生き生きと仕事しているだろう。
別れたばかりは結構落ち込んだ。しかし、世の中の半分は男性なんだからまだ出会いはある、と自分に言い聞かせたり、偏屈で有名だったシンジの悪いところを無理やり思い出したりして、時間の経過とともに少しずつ回復してきた。
今日はこれから、ずっと憧れていた修二との初デートだ。20時からの約束に備えて、いつものスタバで大きく深呼吸した。
「雲の上の存在」とレイナが語る、修二の正体とは?
修二はフリーの広告プランナーで、レイナの働く業界ではなくてはならない存在だった。
彼は元々、男性ファッション誌の編集者として活躍していて昨年独立したばかり。人脈も広く、プレゼン能力に長けていた彼は各ブランドからの信頼も厚かった。特に時計が好きで、時計の広告を作らせたら右に出るものはいない。
彼がまだ編集者だった頃に何度か仕事をしたことはあるが、雲の上のような存在だった。彼が独立した後、レイナの勤めるブランドから新作の時計が出ることになり、仕事を依頼することになった。
独立して、フリーになった気安さからなのか、撮影が終わった後打ち上げをしようと食事に誘われた。憧れの人から誘われ、レイナのテンションはMAXになった。
さて、彼はどんなお店に連れて行ってくれるのだろう?期待に胸を膨らませて、銀座から日比谷線に乗り、待ち合わせ場所である恵比寿に向かった。
【東京いい街、やれる部屋3】の記事一覧
2016.11.04
Vol.9
お洒落インテリアは不要?様々な男の部屋を見てきた女が語る、“やれる部屋”の条件
2016.10.28
Vol.8
東京いい街、やれる部屋3最終回:遊びつくした元商社マンが行きついた街・神楽坂にしかない魅力
2016.10.21
Vol.7
目黒在住・TV局勤務で年下の彼。女から見た男同士のルームシェアの部屋の是非
2016.10.14
Vol.6
表参道在住・元広告代理店勤務のデザイナー。起業した男の20平米のベッドすらない部屋
2016.10.07
Vol.5
東京いい街、やれる部屋3:広尾在住のイケメン商社マンの残念な「男らし過ぎる」部屋とは?
2016.09.30
Vol.4
代々木公園在住の外資系IT企業勤務の彼。セルジオロッシを履く男のこだわりの部屋とは?
2016.09.23
Vol.3
東京いい街、やれる部屋3:10年付き合った新聞記者の彼が住む街・上野。別れ際の切なすぎる一言
- FREE
2016.09.16
Vol.2
西麻布に住む東大卒エリート銀行員。王道を好む男の部屋で目にしたホワイトボードとは?
おすすめ記事
- FREE
2020.05.22
キッチン・マン
キッチン・マン:料理をインスタ投稿する女が気付かない、男子がチェックする意外なポイント
2021.07.19
#美ごもり
「私さえ我慢すれば…」男にNOと言えない女が、モラハラ彼氏から解放されたキッカケは…
- FREE
2020.06.08
彼氏の元カノ
「それ、誰の名前…?」付き合いたての彼氏に元カノの名前で呼ばれた女が、取った行動
- FREE
2022.06.28
トラップ~嵌められた男と女~
ダサい女友達を“引き立て役”として見下していたら…。ある食事会で女が受けた、自業自得すぎる仕打ち
2020.08.02
男と女の答えあわせ【A】
「この男が狙ってるのって結局・・・」最初は積極的だった女が、男に呆れて帰ったワケ
2017.10.26
にゃんにゃんOL物語
「丸の内勤務・OLのA子さん」の代わりは、たくさんいる。私がにゃんにゃんOLを辞めた理由
2015.10.13
「ふたりのニコライ」―作家・柴崎竜人の恋愛ストーリー
双子の美女はシンクロするように微笑んだ 「ふたりのニコライ」最終話
2019.09.18
U-29女子の婚活サバイバル
「彼が出掛けた隙に、引き出しを開けて…」結婚間近の男の部屋で、27歳女性が見つけたモノ
- FREE
2017.07.01
丸の内のプーさん
丸の内のプーさん:イケメン商社マンの隣で、愛されキャラを確立した男
- FREE
2019.10.15
わたし、9時に出社します。
わたし、9時に出社します。:「太ったんじゃない?」飲み会中、無自覚ハラスメント連発の40代男上司
東京カレンダーショッピング
ロングヒット記事
- FREE
2022.06.11
妻と女の境界線
「今夜は無理…」結婚3年目、夫の誘いを妻が断る本当の理由とは
- FREE
2022.06.09
結婚できない私たち
田舎者だと思ってた…上京してきた彼の妹を“回る鮨屋”に連れて行って赤っ恥をかいた29歳女
- FREE
2022.06.21
トラップ~嵌められた男と女~
6年交際した彼女との別れを受け入れきれず、コッソリ女を尾行した男。そこで見てしまったモノは…
- FREE
2022.06.13
QLCな女たち~平成生まれのジレンマ~
西麻布にある、入り口も見つけられないような会員制バーの奥で…。27歳女が目撃した、衝撃の世界
- FREE
2022.06.03
ごめん、今日も遅くなる。
目の前を通り過ぎる、自分の彼氏と浮気相手。その夜、のうのうと寝ている彼の横で女は…
- FREE
2022.06.02
ハイスぺでも、お断りします!
「彼の名前、ググッてみて」友人からの忠告が。女が彼を検索すると、思いもよらぬ事実が発覚し…
- FREE
2022.06.24
年収8ケタの女
年収1,000万・製薬会社勤務の28歳女。決意して結婚相談所に入会するが、相談員の男に思わず…?
- FREE
2022.05.31
薫子の愛は、重すぎる
「知らないほうがいい」と忠告されたものの、女が彼の“元妻”の名前を検索してみたら…?
2022.05.27
パーフェクト・ウーマン~都心5区の女たち~
「お金持ちと結婚して優雅な生活を手に入れたのに」元モデルが南平台町の高級マンションで苦悩するワケ
- FREE
2022.06.04
男と女の答えあわせ【Q】
女を喜ばせるテクに長けている男。それでも女を最後まで落とせないのには、理由があって…
この記事へのコメント