2016.08.12
シンガポールGPの誘惑 Vol.1
シンガポール・グランプリ。それは恋する大人達の極上の遊び場
煌びやかに、艶やかな光を放つ国・シンガポール。
ある人は日本ではもう味わえないようなバブル時代の勢いを求めて旅立ち、また別の人は憧れと夢を持ってシンガポールへ向かう。そんな大人が恋する国、シンガポールで待望のF1グランプリがはじまる。
世界で類を見ないナイトレースに加え、世界中のセレブが集う華やかなパーティーが夜な夜な繰り広げられる。 夢と現実の狭間にいるような、街全体が輝く大人の極上の遊び場となる。
美容関連会社の広報を務め、ちょっぴりミーハーな吉田真美、31歳。
そして幼い頃からF1が好きで、5年連続で観戦を果たすIT会社経営の田中修二、39歳。
F1に魅せられたカップルふたりが、今年もまたシンガポールにやって来た。
金曜日
On Friday
AM 10:00
「ねぇ、今夜のアフターパーティーにはどっちのドレスがいい?修二はどっちの方が好き?」
ホテルの広い室内を、真美は何度も着替えながらウロウロしている。重厚な家具と真美のギャップが可笑しくて、
「どっちも最高に可愛いよ」
と答えながらも女性のパーティーに掛ける情熱には感心していた。
昨日はシンガポールに着いてさっそく、オーチャード・ロードにある大きなショッピングセンター、『アイオン・オーチャード』に買い物に行き、真美は今回のアフターパーティーで着るためのドレスをあちこち探し回っていた。
そんな何着もいる?と聞いたら、凄い真顔で喩されてしまった。
「日本にいるとドレスアップできる機会なんて滅多に無いの! 1年に1回、思いっきりドレスアップしたい!って言う女性の願望を思う存分楽しめるのがシンガポール・グランプリなのよ」
真美曰く、女性なら誰もがドレスアップする瞬間は心が躍るという。この場所は心ゆくまでその願望が叶えられる絶好の機会であり、見たこともない豪華絢爛な世界に踏み入れられる、まるで御伽噺のような時間だそうだ。
「最高のアフターパーティーに、最高のゲストたち。いつ来ても超ドキドキする!」
去年も真美と一緒にF1観戦のためにシンガポールへ来た。初旅行であり、楽しくて眩い思い出しかない去年の旅行は、ふたりにとって大事な思い出のひとつだった。でも、今年のシンガポール・グランプリは何かが違った…。
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