男の到達点『メガヨット』 Vol.11

男の到達点『メガヨット』:夜のアウトドアシネマが楽しめる船上で二人きりのスペシャルナイト

curated by
ナイジェル・ビーティー

今月のメガチョイスは、いつもとは違った感じでいこう。ピッカピカの進水したばかりの最新テクノロジーを満載したヨットではなく、2003年にオーストラリアのアウストラル・シップヤードが建造した69メートルのポリネシア海上向け客船「ティア・モアナ」号だ。

2011年、「ティア・ モアナ」号はそのサービスを終えていたが、ちょと変わった船を探していたヨットオーナーの目に留まった。彼はそれを購入し、直ぐに台湾の高雄に持って行った。そしてホライゾンヨットのプレミアヤードの職人たちの手によって、唯一無二のヨットへと変貌を遂げることとなる。

パーフェクトボート

オーナーはこのヨットを彼のみで使うだけでなく、職場からのグループを乗船させたり、プライベートチャーターグループを乗船させようと思っていた。問題はほとんどのヨットは最大宿泊人数が12名ということだ。そこで、彼は60名まで宿泊できるこのヨットを選んだ。しかし、60名はあまりにも多すぎる。そこで、チームはこのヨットを16室、32名が宿泊できるように改造した。コンセプトは、アジア地域にいる親族らと使うチャーターヨット、そしてまた 、チャーター用の素晴らしいヨットにすること。こうして「サルージ」号が生まれたのだ!

「サルージ」という名は、中国王朝の伝説の馬サルージが、負傷した皇帝を戦の最中に安全な場所へ運んだという故事にちなんだもの。そしてエクステリアには、この伝説の馬のアートが大胆に描かれた。

船内を見てみると、インテリアのスタイルはモダンなビーチハウスがテーマとなっていて、クリーンでフレッシュだ。膨大なリフィットプロジェクトなかで最も重要なのが、37室あったミディアムサイズのステートルームを、ゆったりとスペースを取った16室のステートルームに変身させることだった。

16室の内訳は、マスタースイートが2室、VIPキャビンが7室に、7室のデラックスキャビン。これが1,650平方メートル、5デッキの中に作られた。プロフェッショナル・ヨットクルーの数は32名。もちろん、このクルー用のキャビンもしっかりと設置されている。

船内のアメニティリストはエンドレスだ。広大なデッキとリビングスペースで、ゲストが思う存分船上でのひとときを楽しむことができるようになっている。例えばサンデッキには、ジャクジーが2つにダイニングエリアもある。白を基調とした家具が、フレッシュでライトな趣きをかもしだしている。

ここには2つの小さく丸いダイニングテーブルもあり、赤い椅子に囲まれている。アルフレスコスタイルのダイニングを楽しむには最高のスペースだ。大きなサンラウンジャーエリアのアウトドアシネマは、リラックスした夜のひとときをを演出してくれる。

ブリッジデッキにもサンラウンジャーがある。ガラスのドアは81平方メートルもあるブリッジデッキサロンへの透明な入り口となり、その奥へ行くと広大なバスルームがそれぞれ設置されたマスタースイートが2室ある。

上部デッキにはVIPキャビンに大きなジム、その横にはヘアサロンにマッサージルームもついたスパがある。また、このエリアには大きなサロンもあり、そこには白くてふかふかのソファに大型エンターテイメントシステムまである。

一階下がってメインデッキへ。そこはラグジュリアスでユニークなダイニングエリアだ。自然光がふんだんに射し込む大きな窓から壮大な眺めが楽しめ、ダイニングテーブルは全てのゲストが座れるように分けることもできる。メインアウトサイドデッキ後方にも、アウトドアダイニングを楽しめる庇付きのエリアがある。

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