港区仮氏事情 Vol.4

港区仮氏事情:付き合う前にお試しを。傷つくのが怖いアラサー女子に仮氏期間は必須!?

「Dating(デーティング)」という英単語をご存知だろうか。

海外、特に米国の若い男女の間でよく使用される言葉だ。正式な恋人関係ではなく、カジュアルにデートやそれ以上の行為を楽しむ。いわば「検討期間中」が「デーティング期間」にあたり、米国では文化として成り立っている。

そこから真剣交際、結婚に発展することも少なくはないが、そこであっさり離れてもお互いに責任は負わない。彼氏がいる訳ではないので、複数同時進行でも構わない。

最近日本、特に港区でも受け入れられつつあるこの文化。デーティング期間中の男性を「仮氏(仮の彼氏の)」と呼び、複数の「仮氏」を天秤に掛け、比較検討している港区女子もいるとか。そんな港区女子達の仮氏に対する現状と考え方を、この連載で明らかにしていく。

これまでに、3人の男性からの適度な愛情が精神安定剤となっている百合、より良い条件を求めて仮氏作りに励む有香、そして仮氏のお陰で結婚できた麻理恵を紹介してきた。

今週は……


<今週の港区女子>

名前:七海
年齢:30歳
職業:美容関連会社広報
出身校:東洋大学
住まい:外苑前
家賃:14万円
趣味:フィールサイクル
好きな言葉:為せば成る

色々経験し過ぎた30歳の港区女子


「男の人が信用できないんです。」

そう言い放った七海は、いかにも仕事ができそうな凛々しい雰囲気を兼ね備えていた。待ち合わせ場所は七海の職場に程近い『BALLOWER TERRACE青山』。そこに身体のラインが良く分かる、黒色のタイトスカートに同じく黒色のノースリーブタートルニット 、そして9cmピンヒールで現れた。

遅くなってすみません、と言う七海は派手な見た目とは裏腹にとても可愛らしくて素直な女性だった。

20代前半は周りに遊び友達も多く、夜な夜な西麻布や六本木界隈に繰り出し遊んでいた。朝までコースは当たり前、そのまま仕事へ行っても若さ故乗り越えられたという。

西麻布界隈によくいるような、「何の仕事をしているのか分からないけれどやたらと良いブランドばかり持っている港区女子」に比べ、当時から仕事にも真面目に取り組んでいた七海はその一生懸命さから年上の男性からよく可愛がられた。

遊びの数だけ出会いがある港区。

20代だった七海は誘いの数も多く、何人かと真剣に交際をしていた。

「その中でも大好きだったのが26歳の時に出会った41歳の不動産経営者の一茂。毎週2~3回デートをしていたし、箱根の『強羅花壇』や京都の『星のや』などの国内旅行、それだけでなく海外旅行にも何度も行きました。結婚相手は一茂だと信じて疑わず、幸せな日々でした。」

しかし交際から1年半経ったある日、一茂から思いがけない言葉を聞くことになる。

「ごめん、嫁が妊娠して。別れてほしい。」

妊娠どころか、一茂に奥さんがいる事などそれまで一度も聞いた事がなかった。

一茂は嫁が住む世田谷区にある一軒家以外に、青山に別宅を作っていたのだ。何度も青山の家に遊びに行っており、そこが一茂の家だと信じて疑っていなかった七海にとって、彼が結婚しているとは想像もしていない衝撃の事実だった。

27歳、心が砕け散った瞬間だった。

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