シンガポールなら今からでも一発逆転の大チャンスが狙えるかもしれない。
そう思ってからの彼女の行動は異常に早く、海外転職サイトで”未経験可・英語レベル不問“でひたすら職を検索し、見事に一社から内定を貰った。
誰も知り合いもいないし、当てもなかった。ただ、「良い条件の人と結婚したい」という思いだけが彼女を突き動かした。
バブルを感じるシンガポールのナイトライフ
幸いなことに、就職先で同僚となったもう一人の日本人女子もシンガポール婚活組だった。
そこから話は早く、夜な夜な仕事終わりにお金持ちが集まるクラブ『Bang Bang』や『level33』へ遊びに行き、週末はセントーサにある『W hotel 』のプールパーティーへ行った。
東京で華やかに過ごしていた20代が再来したような気持ちになれた。バブル時代を生きてはいないが、この国にいるとまるでバブル再燃を肌で感じられる。華やかな世界と街に、世界中からやってくるリッチマンたち。この国の虜になるのに時間はかからなかった。
春香にとって、まさにパラダイスだった。
万国共通のデューデリジェンス手法?デート場所となるレストランで資産価値を見極める
候補となりそうな良い条件の人がいたらすかさず番号を交換し、ディナーに出かけた。Marina Bay Sands に入っている『Waku Ghin』なら大合格。『LES AMIS 』『Sky on 57』もOk、Robertson Quay 辺りのバーでは保留、と仕分けしていった。
連れて行ってくれるレストランはその男の(資産)レベルを表す。10年間の東京生活で学んだことだ。
シンガポールでもその法則をフル活用し、常に良いレストラン情報にアンテナを張っていた。そして条件に合う人だと認めると度々身体の関係を持つこともあった。
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