2016.03.27
僕らの世代の東京ソング Vol.1TOKYO ~BUCK-TICK~
「崩れる 溶ける ひび割れる この東京」
ついにキャリア30年を超え、その間メンバーチェンジ無し、活動停止無し。毎年12月29日の武道館は、BUCK-TICK公演の日。
いまだにアルバム単位で勝負をしてくる、日本ロック界最重鎮の存在となったBUCK-TICK。
最近では、暫くBUCK-TICKを離れていた人が、実は聴いてなかった期間にとんでもない名作を量産している事に気づき、1周まわって戻ってくる「BUCK-TICK返り」なる現象も発生している。
余談だが、アラフォーにとっての群馬はBUCK-TICKとBOOWYを輩出したというだけで、聖地である(氷室京介とBUCK-TICKメンバは同じ高校である)。高崎市に訪れたアラフォーは、必ずこの事を口にするとも言われる。
それまではPOPな歌謡曲要素が多分に占められていたが、1989年に発表したこの4名目のアルバムで、一気に櫻井敦司&今井寿の嗜好が全面に押し出され、もはやコード進行もこれで合ってるのか怪しいレベルのデカダンな世界が延々と続く。
当時、ティーンのファンに対してよくこれを出したな、と思える攻めた楽曲だらけであり、「TOKYO」はそのアルバムの2曲目のナンバーである。
なお、このアルバムからシングルカットされた『JUST ONE MORE KISS(アルバム中、唯一まともな曲)』は、当時の動画:Victorのラジカセ(CDian RC-X70)のCMソングであり、キャッチコピーは「重低音がバクチクする」。
そして25年後、1990年の大ヒットアルバム『惡の華』のミックス版発売のキャンペーンのコピーは「ハイレゾがバクチクする」。
カセットテープからハイレゾまでプロモーションに起用されるバンド、恐るべし、BUCK-TICK!
さて、今ではすっかり市民権を得た「ヴィジュアル系」も、元を辿れば、このBUCK-TICK(当時はV系という言葉はない)。
このアルバムの次、オリコンチャート1位を獲得したアルバム「悪の華」で見せた、全身黒づくめの世界観が、まさに原型と言われているのだ。
ただし、本人達はあくまで詩人ボードレール(詩集「悪の華」の作者)のゴシックな雰囲気を表現していたのであり、目立ちたいだけのV系のクオリティとは一線を画している。
(さらには、全盛期の櫻井敦司をしのぐ美形は、いまだに現れていない!?)
アラフォーには「X JAPAN」はやや新しく、「LUNA SEA」は完全に次の世代。「BOOWY」は実はリアルタイムよりちょい前の、お兄ちゃんに教わる音楽。
アラフォーのヴィジュアル系は、あくまでBUCK-TICKであり、その理解は6枚目の「狂った太陽」あたりで完全に止まっているのである。
(なお、狂った太陽は日本のデジタル+ロックの記念碑的な名盤であり、こちらもチェックしたい)
そして少し時は流れ、95年に発売されたシングル「唄」で今井寿がカート・コバーンのコスプレをして登場したときに、アラフォーもピンとはこないまま、グランジの波に飲み込まれていくのである。
動画:TOKYO
動画:スピード(狂った太陽収録)
CSA ~ユニコーン~
「東京都渋谷区神宮前 2丁目4番12号~」
広島が生んだスター、ユニコーンが全盛期に放った4THアルバム「ケダモノの嵐」収録曲。
当時神宮前にあった自分達の所属事務所「CBS SONY ARTISTS」の住所をそのまま歌詞にし、2バスが鳴り響くスラッシュメタルナンバーとして歌い上げた楽曲である。
時はまさに第二次バンドブーム。
アラフォーはユニコーンも、プリプリも、ブルーハーツもリアルタイムに味わった世代。
握りこぶし系のエネルギッシュなメッセージ性を持ったバンドが多かった中で、今でいう「ユルい」雰囲気を持ったユニコーンは、当時のアイドル的なビジュアルも相まって、特にクラスの女子から圧倒的な人気を集めていた。
このアルバムには、「働く男」「スターな男」という、当時まさに駆けだしのダウンタウン、ウッチャンナンチャンが共演した伝説のバラエティ「夢で逢えたら」のオープニングテーマソング2曲が収録されていることからも、アラフォーにとっては忘れられないアルバム。
第32回日本レコード大賞ベストアルバム賞・アルバム大賞も受賞した、日本のロック史上に燦然と輝く名盤なのである。
(「夢で逢えたら」のオープニングには、他にもサザンオールスターズの「フリフリ'65」「女神達への情歌(報道されないY型の彼方へ) 」などが採用されている。)
その後、奥田民夫がソロアルバムを出し「愛のために」をTVで歌っていた94年は、アラフォーは既に高校生活を終え、PUFFYのプロデュースをした96年にはアラフォーは二十歳を超えて多感な時期を終了させており、やはり彼らにとって奥田民夫とは = ユニコーンなのである。
カラオケに行って、ビブラートを聞かさずに日本語をはっきりと歌うスタイルのアラフォーがいたら、彼は間違いなく奥田民夫を通過していると考えてよい。
動画:人生は上々だ~CSA~すてきな夜空
【僕らの世代の東京ソング】の記事一覧
おすすめ記事
2024.03.06
春の風に吹かれて
「親の期待に応えるのはやめた」大企業でのキャリアを捨て、慶應卒28歳女が飛び込んだ世界は…
- PR
2024.04.16
先輩美女と4回目のデート中。「今夜こそ家に誘いたい…!」と狙う男を勝利に導いたあるアイテムとは
2018.08.28
私の住む街
美貌とキャリアを併せ持つ、新種の港区女子31歳。デキる外銀OLならではの、一流の気遣い術
2019.11.23
御三家ウォーズ
朝6時、ママ友から恐ろしいLINEが…!美人妻が“卑怯者”呼ばわりされた理由
2016.04.11
広尾ヒマダム
広尾ヒマダム:家柄or金?幼稚舎受験戦争のなれの果てとは……
2018.02.15
東京就活事情
全国行脚にかかった費用は150万!女子アナの座を執念で掴んだ女の、本当の野望とは?
2024.04.11
離婚カレンダー〜夫婦の正しい終わり方〜
離婚カレンダー〜夫婦の正しい終わり方〜:結婚5年。ある日突然、夫が突然家を出たワケ
2016.07.12
インスタ・トラベラー
インスタ・トラベラー:美しすぎるタイのビーチで美女2人。だが、周りはカップルだらけ。
2017.07.25
東京プールラバー
東京プールラバー:水着になりたい美女たちは、ホテルのプールに夜な夜な集まっている!
2018.09.14
マザー・ウォーズ~妻たちの階級闘争~
マザー・ウォーズ〜妻たちの階級闘争〜:港区名門幼稚園に集う、特権階級の女たちと「鉄の掟」
東京カレンダーショッピング
『秋田かまくらミート』:秋田を代表するブランド牛「秋田由利牛」!サシの美しい上質なしゃぶしゃぶ用サーロイン
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『パンツェロッティ』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『HAL YAMASHITA 東京』:シルクのようななめらかさ!冷え冷えトロリの新食感"ウォーターチョコレート"
『レザンファンギャテ』:しっとりと濃厚で、コクのあるニューヨークスタイルのチーズケーキ
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ
ロングヒット記事
2024.04.12
三人の男たち~夫婦の問題~
広尾に住む、共働きエリート夫婦。新婚当初から寝室を別にしたけれど、ある問題が…
2024.04.14
Editor's Choice~life style~
無難になりがちな通勤着を格上げする、大手百貨店のコンシェルジュサービス2選
2024.04.09
Editor's Choice~fashion~
ディオールの新作ローファーに、彼女も思わず目を留める。春の大人デートは1点豪華主義でキメる!
2024.04.11
Editor's Choice~beauty & wellness~
「ZARA」から新しくヘアブランドが誕生!髪のお悩みを解決してくれる、優秀アイテム全6品をチェック
2024.04.12
大人の週末ToDoリスト
東京にいながら世界のグルメを堪能!ベルギービールのイベント、チキンがテーマのフランス映画…今週末のイベント3選
この記事へのコメント