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#東京悪女伝説 Vol.9

東京悪女伝説:"獲物”を見つけた男と女。野蛮な太陽が暴れだす・・・?!

※本記事は、2016年に公開された記事の再掲です。当時の空気感も含めて、お楽しみください。

役者は揃った。サエコを中心に、5人の女たちが繰り広げる攻防戦。 身近な女の、大富豪との熱愛発覚。 その時、女たちは何を思うのだろうか?サエコのサークル時代の同期で、現在地方局の女子アナをしている"アン”が、サエコ熱愛の噂を聞き、悪意剥き出しに、何かを企んでいたようだが・・・「私よりイイ男と結婚するなんて許せない。」心に潜んだ毒は女たちを狂わせて行く・・・。

前回:百戦錬磨の男と、魔性の女。勝利の女神はどちらに微笑む。

不埒なリズムでギラつく胸は、君を欲しがる欲望のサイン・・・?


サエコの登場により、焚き付けられた男は、紛れもなくタクミだった。

全員が揃ったところで、二度目の乾杯をする。
さとみの右隣にサエコが座り、そのまた隣にタクミという配置だ。

タクミは、サエコ越しにさとみへアイコンタクトを送り、唇を動かした。

— good job —

昔から、タクミが”獲物“を見つけたときの合図だった。

アネモネのような可憐なワンピースの赤は、タクミの目には、不敵な闘牛士の真っ赤な旗のように映っているのだろうか。不埒なリズムでギラつく胸は、君を欲しがる欲望のサインと、郷ひろみが歌っているように、先ほどから、野蛮な太陽の如くギラついた視線を送っている。

しかし、当の本人のサエコは、1mmの遠慮もないタクミの視線に気付かぬはずはないが、どこ吹く風で目の前に座っている取締役の男と話している。

さとみは幹事として会全体に気を配らねばと思いながらも、意識はタクミのいる右側に圧倒的に引寄せられてしまっていた・・・

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#東京悪女伝説

絶世の美女ではない。だけどなぜかあの子には男が途切れない。あなたの周りにもきっといる、そんな女のお話です。

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