東京☆ビギナーズ Vol.9

東京☆ビギナーズ:底なしのペインを抱えた男の、彷徨える青い弾丸旅行

前回のあらすじ

関西出身のインターネット広告営業マンのシンゴ(28)は、社会人6年目で突如、東京転勤に。

慣れない東京の荒波に揉まれながらも、様々なトラブルを乗り越え、調子に乗ってベンチャー企業社長が開催するタワーマンションでのパーティへと繰り出す。一気に商談へ持ち込もうとした矢先に、なんと業界最大手の代理店マンにぴったりマークされ、そのまま酒飲み対決へと発展。酒に自信のあったシンゴだが、宿敵「溝口」に完敗を喫してしまう…。

前回東京☆ビギナーズ第8話:接待対決!大手広告代理店、必殺の「おしぼリボルバー」


男は一度は必ず、底なしのペインに打ちのめされる。


―シンゴさん…!シンゴさんってば!!!―

「ん…んー??」

同僚のアートディレクターの「理恵」の声で、シンゴは目を覚ました。

「ちょっと!シンゴさん!撮影の立ち合い中に寝ないでくださいよ、もう!!」

「あぁ…せやな。」

小和田常務から取り返した案件の、広告撮影の立ち合い(※)業務中に、こともあろうシンゴは居眠りをしていたのだ。

※制作作業自体は直接行わないが、現場が滞りなく業務が進むよう、監修を行うこと。

(前のトラブル対応の一件でせっかく見直してたのに、ここにきてどうしたのかしら…。)

―はぁ………。―

シンゴは長い溜息をついた。完全に、心ここにあらずといった様子だ。

それもそのはず。自分が自信をもって飛び込み営業をしにいったパーティで、完全にライバル会社にやられてしまったからである。

(少し目先の成長から離れてみる必要があるんかもやな…)


突然の失踪に、現場は大混乱!


「え!?シンゴさんがいない!?」

「そうなんすよ…。先週水曜日からずっといなくて、今日もう月曜日ですよ…。」

話しているのは、同僚の「理恵」と、シンゴと同じ営業部の後輩の「雄太」だ。

雄太はシンゴよりも二つ年下の営業マンだ。眼鏡をかけすこしパーマがかった黒髪に、かわいい色のシャツを着た『今風』の若手営業マンだ。

「こうなったら、もうアレしかないっすね…!」

「雄太、あなたまさか…!」

「ソーシャルストーキンッ!!」

「でたー!!」

そんなんで見つかるんかい!という突っ込みは置いといて、二人はあらゆるSNSで、シンゴの名前を検索しまくった。

「あ!!!いた!!!!!」

見つけたのは理恵だ。某SNSでシンゴのアカウントを発見した。

一体、シンゴはどこに行ってしまったのか!?

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