東京☆ビギナーズ Vol.6

東京☆ビギナーズ: 倍返しだ!「寿司土下座」で挑む、羽田空港リベンジマッチ。

前回のあらすじ

関西出身のインターネット広告営業マンのシンゴ(28)は、社会人6年目で突如、東京転勤に。

大学時代の後輩・優子の紹介で、今を時めく美人女社長との焼肉デートに行くことに。ハイスペックな一流の女性との会話に全く歯が立たなかったシンゴは、一発逆転を狙った渾身のグルメ・コミュニケーション「紅白歌合戦」を繰り出すも、あえなく撃沈。加えて、突然の同僚「理恵」から電話が。仕事で大トラブルの予感…?

東京☆ビギナーズ 第5話:西麻布、東京を味わい尽くした肉食女子社長との闘い。

急いで駆け付けた、午前0時新宿のオフィス


― シンゴさん、大変です。例の案件、なくなるかもしれません…。-

同僚のアートディレクターの「理恵」からの電話を受けてすぐ、深夜にもかかわらず、会社に戻ったシンゴ。

「こないだ代官山で撮影した件、クライアントからクレームが来ちゃってて…。」

文字通り青ざめた表情で、経緯を話す理恵がそこにはいた。

遡ること数日前、ファッションブランドの宣伝プロモーションの下準備として、代官山でテスト撮影した広告用の写真素材が、どうやらクライアントのイメージに合わなかったらしい。

「すみません…。私、ちょっとテスト撮影だからって少し手を抜いていたところもあって…。」

―てか、俺も途中一時間くらい優子とのランチで抜けてたし…。ここは俺が何とかせえへんと…。―

「いや、俺が完全に悪い。最終で確認を怠ったミスや。理恵さんは悪くない。とにかく、先方に謝罪に行かへんと…。」

結局、その日の夜はクライアントが捕まらず、次の日に謝罪は持ち越しとなった。

待ち伏せ作戦決行!負けられない戦いが、そこにはある。


「まさかあの名物役員、小和田常務が相手とは…。ついてへんな。」

そう呟きながら、シンゴは羽田空港のAMAラウンジにいた。



夜が明けた次の日、早朝から一人でクライアント先に乗り込み、謝罪と経緯のヒアリングにいったところ、意外な答えが返って来た。

「実は、弊社の小和田常務が一度OKを出したはずのシンゴさんの企画が、どうしても気に入らないみたいで…。私ども現場としては、ぜひともお願いしたいところなのですが…。」

普段やりとりしているレイヤーよりも、もっと上の役員クラスで急に気分が変わり、企画がひっくり返ってしまうことは、この業界ではよくある、担当者レベルでOK、というヤツである。

しかし、今回は運悪く、クライアントの中でも偏屈かつ小者匂がすることでも有名な、小和田常務が今回の案件に関わっていたのだ。

結局、小和田常務を説得せねばならず、とはいえさすがに役員だ。出張が多く多忙を極めているようだった。

粘りに粘った結果、夕方30分だけ羽田空港に現れるという情報を聞きつけ、一人、空港へ向かったのであった。

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