「嗚呼、これぞフグ」と吐息を漏らすぷりっぷりの天然ふぐ鍋3選

裏ごした白子を溶いて加えた白子雑炊。ここにオリーブ油をかけるのが、矢部スタイル

変幻自在に変化する官能的な白子の世界へ『矢部』

銀座

ふぐのもうひとつの魅力といえば、やはり“白子”。雲子と呼ばれて珍重される鱈の白子も、脂ののった桜鯛の白子ももちろん旨い。だが、ふぐのそれは、別格と言っても過言ではないほど。デリケートかつ濃厚な旨みを併せ持つ。

「シルクのような口どけの良さと、脂に左右されない純な旨さ。これが、ふぐの白子ならではの味わいでしょう。生臭さなど微塵もありませんよ」とは、銀座『矢部』のご主人・矢部久雄氏。調理学校時代、ふぐ刺しを引く職人の姿に憧れて和食の道に進んだというだけに、刺身はもとより、焼きふぐ、唐揚げ、ちり鍋まで、ふぐ料理はお手のもの。

焼きふぐ。贅沢にも身をたっぷりつけた中骨を焼く

中でも白子に対する情熱は人一倍。白子が最も大きくなる3月中旬〜下旬にかけては、なんと1㎏級の大ものが厨房に届くことも。氏曰く、「白子は、大きいほど皮の部分が少なくなる分、クリーミィ感が増して美味しいですね」の言葉通り、輪切りにした断面が直径5〜6㎝はあろうかという白子の塩焼は、焦げ目も美しく、見るからにとろとろ。

口中でねっとりととろける食感は、どこか官能的ですらある。また、卵の代わりに裏ごしした白子でとじる白子雑炊は、リゾットを思わせるリッチな美味しさ。この冬は、千変万化に楽しめるふぐの白子の醍醐味を存分に味わいたい。

ふぐの白子焼き。シンプルに塩味で焼きあげた白子は、濃密な旨みを持つ。料理はコースの一例

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