吉田類の酔いどれ時事放談 Vol.2

『酒場放浪記』の吉田 類が酒を片手にがんばって安保法案を語る!

一緒に飲んだ人、そしてテレビを観る人皆を、なんだか幸せな気分にしてくれる“偉大なる酔っ払い”吉田類。酒場をこよなく愛する粋な詩人の目線で、基本はおおらかに、時に厳しく、混迷する日本や世界のあれやこれやについて語ります!(やはり酒を片手に)

安保法案成立、どう思われますか?

――先月9月19日未明に、戦後の安全保障政策を大きく転換して、集団的自衛権の行使を容認する「安全保障関連法案」が、参議院本会議でついに可決・成立となりました。

類「そうだね」

――国会周辺では反対派の人たちによる激しい抗議行動が連日行われていたし、国会内でも採決を阻止するべく野党議員がかなり野蛮な手段に打って出ていましたが、あれはさすがにどうなんでしょう……(苦笑)。

類「飛びかかろうとしたり、書類を強奪しようとしたり、お粗末な行動が目に余るという印象だったねえ」

――集団的自衛権、ごく簡単に言うと「仲間の国が攻撃された時に加勢して一緒に反撃できる権利」の法制化、という点に危惧を抱いている人たちが、やはり多いということですよね。小さな子供を抱えたお母さんたちがデモに参加している姿も多く見られました。

類「子供が将来、戦争に行かなくてはならなくなるかも!?と考えると不安になる気持ちはわかるよ」

――一方で、賛成派という人ももちろんいますね。日本の安全保障において重要な日米間の協力体制が強化されることで、戦争を未然に防ぐ抑止力が高まるだろう、という。

類「うん。そう考えるとね、反対派の人も賛成派の人も、目的は実は一緒、という気がするんだなあ。どちらも、戦争に巻き込まれたくない、という気持ちが源なのだから」

――確かに、それはそうですね。でもやっぱり、法制化されたことで戦争へのハードルが下がるのではという気がしてしまいます。

類「どんなに自分の周りが平和だったとしても、昔とは武器も違って今はボタンひとつで戦争が始められてしまう時代。だから、憲法解釈が変わろうが変わらなかろうが、常に有事に備える意識を持っておくことは大切。台風が来たことはないから雨戸は付けなくても平気、という発想は危険。自分の身は自分で守る!くらいに考えたいね」

――自衛、ですね。

類「今回の決定の是非はともかくとしても、大切なのは“戦わない”姿勢を打ち出すこと、そして国民全体が諦めずに議論を続けていくこと! 風化させてしまうと、杜撰なほうへ傾いてしまうと思いますよ」

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