アンダーズ 東京の“天空の鮨店”でウイスキー×鮨の美味探求

curated by
平石 紗代

大将との距離は近く、親しみやすい雰囲気。ホテルなので初めてでも気軽に入りやすいのが嬉しい

『the SUSHI』

虎ノ門

『アンダーズ 東京』に天空の鮨店がオープンしたのはご存知でしょうか? 52Fのルーフトップバーのテラスを通り抜けた場所に、『the SUSHI』はあります。

外のバーの華やかな雰囲気とはまるで異なり、隠れ家のようにひっそりと佇むこちらで、先日“ウイスキー×鮨”のマッチング体験ができるという珍しいイベントに、東京カレンダー編集部の平石が参加してまいりました!

実はこの“ウイスキー×鮨”という組み合わせ、東京カレンダーでも昨年のウイスキー特集号で取り上げたことがあるのですが、その時は日本のウイスキーだったこともあり、その合わせに納得の美味しさがありました。

しかし、今回の主役は「シーバスリーガル」。そう、スコットランドのウイスキーです。では、なぜその相手に鮨が選ばれたかと言えば「シーバスリーガル ミズナラ」という日本原産の木「ミズナラ」の樽を用いて、日本のためだけに生み出されたウイスキーの試飲会だったからです。

湯葉のうにのせは、舌の上でとろける舌触り。「シーバスリーガル ミズナラ」のメロンが入ったカクテルは、磯の香りとよく合います

さて、前置きはここまで。『the SUSHI』と「シーバスリーガル ミズナラ」の相性やいかに?という今回の主題。まずは、湯葉にうにを乗せたつまみから。合わせるは、カットされたメロンが入ったソーダ割りのカクテル。

なめらかでほんのりフルーティーな「シーバスリーガル ミズナラ」とメロンの青みのある甘さが、何とも海の幸の程よい甘みと合うのです。それは、お次の刺身に対しても同様。

このカクテルを考案したのは、シーバスリーガル グローバル・ブランドアンバサダーでありミクソロジストのマックス・ワーナーさん。バーやレストランでの圧倒的な経験を持ち、40ヵ国以上を訪れて世界のカクテル文化に精通した彼のセンスが光る一杯でした。

左は漆戸正浩さん。作るカクテルの繊細な味わいにも似た、物腰やわらかでダンディなお方。右は、その漆戸さんによるゆずのカクテル

握りに移ってからは、柚子のソーダ割りのカクテルが登場。柚子のカクテルというと、甘いものが多いですが、こちらはいい塩梅のすっきりさ。

このカクテルを考案したのは、ニューヨークの人気レストランバー『Saxon+Parole』のバー・マネージャーであり、国際カクテルコンペティション「ザ・シーバスマスターズ」の初代チャンピオン漆戸正浩さん。

普段はニューヨークを拠点にしている彼に日本で会えるというのは貴重な機会だったそうで、今度彼のカクテルが飲みたくなってしまったとしても、海の向こうまで行かなければならないんだとか。う~ん、残念! 私は何故ニューヨーカーじゃないんだろうと無駄な自問自答。

左から海老、イサキ、うに。ウイスキーとのマッチングはぜひ実践してもらいたいです

お二人とも、魚介との合わせに一捻り加えての提案とは、さすがです。

対する『the SUSHI』の握りは小ぶりで、酢の調合も心地良く、丁寧な仕上げ。この小宇宙(鮨)と天の川(ソーダ割り)のマッチングもまた格別! なんて、思わずポエムなことを言いたくなってしまいましたが、確かに鮨とウイスキーは合うのです。

きっとそれは、日本の鮨×日本人のために作られたウイスキー、それを繊細なバランスで受け止めるワーナーさんと漆戸さんの仕事、この3つに我々のDNAが抗えないから。

もっと蒸し暑い時期になったら、のどごしの快感も増して、さらに美味しくなりそうな予感がしました。

店内はカウンター8席のみ。その狭さがまた隠れ家感を出していて、“ひとり鮨”にも“ふたり鮨”にも良さそうです

今回はスペシャルな会だったので、通常メニューとして『the SUSHI』には「シーバスリーガル ミズナラ」は置いていないらしいのですが、今後飲めるようになったら嬉しいですね。

そのときは、天空でコスモとミルキーウェイな一夜をお楽しみください!


●シーバスリーガル
https://chivas-regal.jp/

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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