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表紙カレンダー Vol.143

中村アン38歳「結婚は?恋愛は?」リアルな恋愛観と本音を語る

東京カレンダーの表紙を飾るのは今号で4回目。初登場から8年と、そのお付き合いも長くなった中村アンさんを小誌が最大限のもてなしでお出迎え。

銀座の一流店で思う存分、好物を味わってもらった。



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「がむしゃらに走った10年を経て、いま周りの景色が見えてきた」

中村アン

意外にも、もてなす側としても、もてなされる側としても、会食の機会はそう多くないという中村アンさん。「後輩と食事をする際も、カジュアルな装いで行けるお店に行きがちで……。でも、今日みたいにきちんとした格好で、背筋がピンッと伸びてキリッとする感じも嫌いじゃない、って思いました」


「会食ってコースが多いと思うのですが、和食であれば胃が疲れないし、料理を通して四季の移ろいを味わえる。だから、リクエストは?って聞かれたら、迷わず和食一択ですね。“イタリアンにシャンパンだよね”って、思われがちなんですけど」

そう言って、ちゃめっ気たっぷりに笑う中村アンさん。彼女の代名詞でもあるビッグスマイルは変わらず健在だ。撮影開始早々、現場を明るく和やかなムードに導いてくれた。

だが、冒頭の言葉にあるように、周りが勝手に想像するイメージと素の本人は、実のところいろんな場面で異なる。それは例えば、この世界で活動を始めた当初もそうだった。

「常にハッピーでアグレッシブな中村アン、というのはひとつのプレゼンというか。名前と顔を覚えてもらうために、当時は必死でしたね。本来の私は、そんな陽キャじゃないし、どちらかといえば陰キャな方ですから」

“かきあげヘア=いい女”でブレイクした20代後半、外交官をはじめバリキャリ女子の役が続いた30代前半。きらきら輝いて見える彼女のイメージがそのまま役柄と結びつくことも多かった。

だが、本人は自身の歩みを「ただがむしゃらに、山を登ってきた感じ」と表現する。年を重ねた今、ようやく山に登るスピードは少し緩くなり、景色を眺める余裕も生まれたのは揺るぎのない事実。

しかし今度は「どこか弱気というか守りに入っている自分がいることに、薄々気付いていた」という。

「確かな環境で育てていただいたのは私の財産ですが、これから先はきれいじゃなくていい、どんなふうに映ってもいいから、日常を生きる人たちを丁寧に演じられるようになりたい、って」

「常に、今が一番楽しいと思いたい」中村アンが描く未来予想図とは?


そんなタイミングで舞い込んだドラマの主演オファーは、“キレる妻”。

想像してみてほしい。足の踏み場もない、生活感にあふれた空間で中村アンが髪を引っ詰め、残念な夫へのイライラを爆発させているところを。

中村アン

日本料理の基本、「お椀」を前に中村さんもこの表情。「丁寧にひかれたお出汁ってたまらないですね。季節のものを楽しむ大切さや楽しさって、年を重ねるごとに感じるようになりますね」と中村さん


「ふたりの子どもを育てる母親役というのも初めてでしたけど、ドラマ『こんばんは、朝山家です。』のお話をいただいた時は、“あ、覚悟を決める時期なんだな”と、すんなり受け入れられました。

ただ、ここまでさらけ出す役は初めてで。会話劇という一面もあるので、セリフの量も膨大ですし、テンポの速い掛け合いをワンカットで撮ることも多く、とにかく大変でした。ちょっとでも誰かが見切れたり、セリフを噛んだら、イチからやり直しですから。

でも舞台のようなライブ感は緊張感があって、楽しかったのも本当。新しい何かをつかめたような、そんな気がしています」

その感覚は自信が持てずにいた20代後半、ストイックにトレーニングに励んだ時期に近いものを感じるという。

「当時は自分に強みが欲しくて、覚悟を持って取り組んでいました。結果はすぐには出ないけれど、逃げずにコツコツと続けたことで、体の変化だけでなく、精神的にも強くなれた。あの経験を今回また思い出したんです」

彼女が手応えを感じた理由は、ドラマを観れば一目瞭然。そこには、日常に生きる“朝山朝子”その人がちゃんといる。

新境地を切り開いた中村さんがこの先どんな役柄に挑戦するのか、興味は尽きない。

「誰かに寄りかかりたい、甘えたいっていう気持ちはあるんです」


でも一方で、プライベートについても聞いてみたかった。

というのも、3年前のインタビューでは、「そろそろ落ち着く場所が欲しい」と話していたからだ。ストレートにそう尋ねると……。

「今も欲しいです!」

即答だった。だが、仕事に対しては思い切りアクセルを踏める彼女も、恋愛となると途端に臆病になってしまう。

「傷つくのが怖いのと恋愛にエネルギーを使うことがどこかで面倒かも……という気持ちが交互に出てきちゃうんですよ。恋愛ドラマだと相手に伝える言葉が演出で決まっているから、何を送ったらいいのか、スマホを握りしめて悩む必要がないですよね(笑)」

中村アンが異性に送るメッセージの内容で悩むなんて!これもまた、パブリックイメージとは大きく異なる素の中村アンのリアルな姿である。

では、結婚への焦りは、ある?

中村アン


「40歳が迫った今、焦っていないとは……言えないです。あれだけ遠いと思っていたのに、40代まであと2年ですからね。

ただ今回、ドラマを通して母親役を疑似体験したことで、お母さんたちが子どもの写真をスマホの待ち受けにしている理由が分かった気がします。私にそんな存在ができたらどうなるのかなって、想像してみたりもして。

“朝山家”がクランクアップした後も、子どもたちに会いたいって思ったくらいだから、きっと夫とはまったく次元の異なる特別な存在なんだろうな、って(笑)」

ちなみにその3年前のインタビューでは、「なんかの占いで38歳が一番いいと言われたので、今から楽しみにしているんです」とも話していたことを告げると……。

「あ!そんなこともありましたね。忘れてました、完全に」

どうやら、そんな気配はまったくないらしい。

「ないです(キッパリ)。でも誰かに寄りかかりたい気持ちも、あったりして。本当は甘えたがりの寂しがり屋なんです……」

そう言って、恥ずかしそうに俯く中村さんだった。

小誌発売の3日前、彼女は38歳を迎えている。でも、占いなんかに頼らなくても大丈夫。なぜなら、中村アンには自らの手で幸せを引き寄せる力があるに違いないからだ。

■プロフィール
中村アン 1987年生まれ、東京都出身。デビュー後は、多くの女性ファッション誌で表紙を飾り活躍。2015年から女優業にも挑戦。今夏クールのドラマ『こんばんは、朝山家です。』では新境地を開拓。振り切った演技が話題に。

■衣装
ワンピース¥889,900〈アダム リペス TEL:03-6820-5610〉、バッグ¥999,900〈デルヴォー/リシュモン ジャパン TEL:03-6432-9125〉、パンプス¥149,600〈ジミー チュウ TEL:0120-013-700〉、ピアス本人私物


▶このほか:「等身大の自分を大切にしたい」神楽坂グルメ散歩で見えた、正源司陽子(日向坂46)のピュアな一面



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