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友情の賞味期限 Vol.4

37歳専業主婦、子どもを預けて夜遊びへ。21時の麻布十番で見た“ある真実”とは

西宮ことり

◆前回までのあらすじ

専業主婦の愛梨は、息子の圭太が通う知育教室で出会った由里子と仲良くなり、由里子の昔の飲み友達・まりかとも知り合いになる。そして、由里子からパーティーに誘われ、3人で再集合する。

▶前回:「彼といても孤独は埋まらない」代理店勤務の29歳男にハマる37歳女の抱える闇


パーティーの後のジゴク:愛梨(37歳)専業主婦/夫の会社の役員


「……あれ?」

21時すぎの麻布十番商店街。私は横断歩道の向こう側に見慣れた後ろ姿を見つけた。

見覚えのあるPRADAの白シャツに、レアだと自慢されたNIKEのスニーカー。
その男性の隣には、肩までかかる茶色い髪を揺らしながら、ぴったりとくっついている人がいる。

「え?」

信じたくない光景が、そこにはあった。

ふたりは商店街の脇道に入り、雑居ビルの前で立ち止まったので、私は柱の陰から様子をうかがった。

真っ白の目立つワンピースを着ていることも忘れて。

「…どういうこと?」

彼らはビルの看板を確認して、中へ入って行った。エレベーターが開き、彼らは談笑しながら乗り込む。

私は、ひとりでその場に取り残されたまま、息を殺した。

つい数分前まで、由里子とまりかの3人で盛り上がっていたのに、こんなにドン底に突き落とされるなんて…。その時の私は、想像すらしていなかった。

この記事へのコメント

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No Name
ヴィトンのミニドレスww しかも白....
2025/09/03 05:2410Comment Icon1
No Name
1ページ目は丸ごと要らなかったかも....
アプリで知り合った女と不倫?そして将生との修羅場?と思って読み進めたけれどLINE送っただけで終わってしまった。めちゃくちゃつまらない。これなら冒頭ではなく最後に将生を見かけて終わる方がいい気がした。しかも来週は由里子で再来週はまりかでしょう。
2025/09/03 05:208
No Name
地獄はやっぱり漢字だからこそパンチがあり、わざわざ片仮名(ジゴク) にしなくてもいいのに😂
何だろう? やっぱり年収4,000万男の恋愛話並にオモシロクナイナ
2025/09/03 06:105
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友情の賞味期限

西宮ことり

結婚するか、しないか。
子どもを持つか、持たないか。
キャリアを追い続けるか、それとも手放すか。

私たちは、人生の岐路に立つたびに選択を重ねてきた。
女性の場合、ライフステージに応じて人間関係も変化していく。
同じ境遇の人と親しくなることもあるが、それは一時的なつながりにすぎないことも多い。

何にも左右されない“女の友情”は、本当に存在するのだろうか。
それとも――友情にも「賞味期限」があるのだろうか。

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