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【大阪で編集長がハシゴ酒:後編】関西タウン誌・Meetsの編集長が週2で通う“ネオ立ち飲み”4軒

関西を代表する雑誌『Meets Regional』の松尾編集長と東カレ編集長・日紫喜のハシゴ酒の後編は、松尾編集長イチオシの立ち飲み店をピックアップ!

仕事でもプライベートでも大阪の酒場と関わりの深い松尾編集長。

難波で最旬の立ち飲み店は、店主も料理も雰囲気も千差万別な魅力にあふれていた!



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酒場を案内してくれたのは……

Meets Regional編集長・松尾修平氏


兵庫県出身。1978年生まれで、大学進学時から大阪で過ごす。京阪神エルマガジン社に入社後、『Lmagazine』の音楽担当などを経て、2008年『Meets Regional』編集室へ。その後、2019年から現職。週1~2ペースで日をまたいで飲む。

1.大阪一のホルモン立ち飲み店は、ツンデレ店主の接客がツボ!
『アンケラソ』@難波

近鉄日本橋『アンケラソ』の内観


スキンヘッドに鋭い眼差し、一見強面に見える西尾亘平さんが営む店。

「西尾さんは、実は優しいところがずるいんです。このツンデレ感がかえって大阪っぽくて良い」と松尾編集長のお墨付き。

“にっしゃん”の愛称で親しまれる西尾さんは、時折見せる笑顔がとてもチャーミングだ。

近鉄日本橋『アンケラソ』の「ツラミスライス焼きしゃぶポンズ」

「ツラミスライス焼きしゃぶポンズ」(¥715)は、歯ごたえのある牛のほほ肉を食べやすくカット。早いときには21時頃に売り切れてしまうことも


ハツやセンマイ、コメカミなどホルモンの豊富な品ぞろえと鮮度の高さに定評があるのは、牛ホルモン串焼きの名店『串源』で働いていた経歴があってこそ。

先代が懇意にしていた仕入れ先へ創業当初から毎日の顔出しも欠かさず、質の高い肉を仕入れられている。

近鉄日本橋『アンケラソ』の「アブラてっちゃん」

プリっとした脂付きのシマ腸をタレと絡めて焼く「アブラてっちゃん」¥605。ピリ辛なヤンニョンジャンと一緒に


真摯に人と向き合うゆえ、西尾さんが客に愛されるのが頷ける。

店主の人情と、絶品ホルモンの鉄板焼きを楽しめる難波を代表する立ち飲み。連日満席になるのも当然だ。

「店名は親しみを込めた“アホ”って意味やねん」

近鉄日本橋『アンケラソ』の西尾亘平氏


こってこての関西弁で「かまへんかまへん」と、ときに笑顔で受け答えてくれる西尾さん。これが“デレ”の面かと取材陣も心掴まれた。

■店舗概要
店名:アンケラソ
住所:大阪市中央区千日前2-3-24 久富千日プラザ 209
TEL:非公開 ※予約不可
営業時間:17:30~LO23:00
定休日:火曜、ほか不定休
席数:スタンディング18名相当

2.20年前に立ち飲みの概念を覆した“ニューウェーブ発祥店”を詣でる
『大衆酒場ひらやま』@北浜

北浜『大衆酒場ひらやま』の内観


「カタめの会社が多いオフィス街やから、客筋がドヤドヤせえへんね」と店主の平山雅幸さん。

その北浜が、いまより酒の匂いのしない街だったであろう21年前、「値打ちのある店を造れば分かってもらえる」と立ち飲み店を開いたところ、安いのに手のかかった料理や、左党の心くすぐるノスタルジックな設えでたちまち人気店に。

平日は周辺のビジネスマンで、土曜は開店前から並ぶ遠来の酒場ファンで賑わうから、手で磨かれてツヤの出たカウンターだけでは卓が足りず、壁際・窓際に奥行き10数cmのヒジ置きが設けられた。客があふれる店内は、いつも賑やか。

ここで修業して居酒屋を開く弟子も多く、「教えんでも勝手に育ってくんよ」と笑う平山さんには、松尾編集長が「北浜エリアの村長」と恃む風格が確かに漂う。

北浜『大衆酒場ひらやま』の「どじょうの蒲焼」


金串に打たれた大名物、香ばしい「どじょう蒲焼」は1串¥132。

この逸品の旨みを引き立てる酒は、生ビールから焼酎、ハイボールと王道の面々が驚きのオール¥473。日本酒は常温が埼玉「琵琶のさゝ浪」、燗なら兵庫「白雪」のみ。

北浜『大衆酒場ひらやま』の「ソース焼きそば」、トッピングの目玉焼き


麺太めで食べ応えのある「ソース焼きそば」¥638。トッピングは「目玉焼き」(¥110)が人気。

「37歳で開店して21年。北浜も店が増えたね」

北浜『大衆酒場ひらやま』の平山雅幸氏


「BGMはAORだけど、小さな音で流してるから知らない人も多いんちゃうん」と平山さん。昼過ぎからスタッフ3人とともに仕込みに励む。

■店舗概要
店名:大衆酒場ひらやま
住所:大阪市中央区伏見町2-3-4 伏見町ホンダビル 1F
TEL:06-6232-0070
営業時間:火~金曜16:00~LO24:00/土曜16:00~LO22:00
定休日:日曜、月曜
席数:スタンディング30名相当

3.カジュアルな空気と価格が驚きのハイレベル中華が話題沸騰中
『我恵你好(ニーハオメグミ)』@難波

近鉄日本橋『我恵你好』の内観


ウラなんばの人気立ち飲み処『魚屋ひでぞう』などで修業し、8年前に独立した松田 恵さんの店は、抜群の酒肴センスと「早変わり」で知られる。

というのも創業以来1~2年スパンで移転を繰り返し、最近では移転のたびに料理ジャンルまで跳躍するのだ。

最新店となるこちらは「中華です。エエ料理人を捕まえたんで(笑)」。その相棒・大野雄基さんが、広々としたキッチンを縦横に使って作るアテ中華がすごい。

近鉄日本橋『我恵你好』の「クリスピーチキン」

巨大な「クリスピーチキン」¥1,078。但馬どりの骨付きモモにスパイス塩で下味をつけ、オーブンで下焼きし……と手間をかける一品。パリッと香ばしく揚がった皮に合わせるはワインか紹興酒か、人気だという「知覧紅茶ハイ」か


10分以上油を回しかけて仕上げるクリスピーチキン、揚げた豚に皿の上で黒酢あんを絡める斬新な酢豚など、松尾編集長が「レストラン並みの旨皿」と激賞する料理が目白押し。

それでいて品書きの大半は¥400~600。

近鉄日本橋『我恵你好』の「豚バラとマッシュポテトの酢豚」


「豚バラとマッシュポテトの酢豚」¥506。

マッシュポテトと一緒に豚を食べれば、不思議と洋の風味も。

近鉄日本橋『我恵你好』の「生エビとアボカドとパクチーのよだれエビ」

大エビの迫力にのけぞる「生エビとアボカドとパクチーのよだれエビ」¥495


毎夜ミチミチに流行るのも頷ける、雑居ビル2階の超本格“立ち中華”だ。

「雑居ビルにありがちな急階段ちゃうから安全よ」

近鉄日本橋『我恵你好』の松田 恵氏


「同じことやってると飽きるんで」と豪放磊落の松田さん。実は、同店の階上でもう1軒『STANDmee』という立ち飲み店も営んでいる。

■店舗概要
店名:我恵你好(ニーハオメグミ)
住所:大阪市中央区千日前2-4-12 まるかねビル 2F
TEL:非公開 ※予約はInstagramより
営業時間:17:00~LO24:00
定休日:日曜、月曜
席数:テーブル12席、スタンディング24名相当

4.梅田のビル内で街場の空気を醸す人気立ち飲み店の2号店
『ヒロカワテーラー バルチカ03店』@梅田

西梅田『ヒロカワテーラー バルチカ03店』の内観


再開発に伴う大型商業施設の開業ラッシュで飲食街が激増。

今や昼酒天国と化しつつある梅田エリアでも、とりわけユニークなのが梅田で働く03(おっさん)のための飲食街を標榜する「バルチカ03」だ。

松尾編集長が「商業施設らしからぬ街場の空気感をまとった立ち飲み」と称賛する同店もこちらに入居。

肥後橋に本店を構えるスタンドで、街の寄合所とも評される洒脱なオーラは施設内でも健在だ。

西梅田『ヒロカワテーラー バルチカ03店』の「コーヒーハイボール」、「生ビール」

左:「生ビール」(¥605~)はサッポロほか全3種をそろえる。注ぎ方は炭酸強めの“壱度注ぎ”と“泡替え”の2スタイルから。右:「コーヒーハイボール」(¥660)。仕上げに黒胡椒とレモンピールの香りをまとわせて、ピリッと爽快に


2号店では本店の品書きを踏襲しつつ、新たに導入した昭和初期の復刻ビアサーバーで至高の生ビールを追求。

西梅田『ヒロカワテーラー バルチカ03店』の「ササミたたき」


鳥取の大山鶏を使った「ササミたたき」¥495。

梅肉とポン酢でさっぱりと。ササミの穏やかな旨みは箸休めにもぴったり。

西梅田『ヒロカワテーラー バルチカ03店』の「厚切り雲仙ハム」

「厚切り雲仙ハム」¥660。長崎のご当地ハムをカリッと香ばしく焼き上げたビール泥棒!


昼飲みの号砲を鳴らすシャープな一杯と飾らない酒肴という王道のペアリングに、おっさんならずとも自然と目尻が下がる。

接客はつかず離れず、スタッフ間のあうんの仕事ぶりもいい酒のつまみに。

「ビール目当ての女性客も多いですよ」

西梅田『ヒロカワテーラー バルチカ03店』の廣川 賢氏


前出【2.】の北浜のレジェンド立ち飲み『大衆酒場ひらやま』出身。気になる屋号は廣川さんの祖父が営んでいた洋服店に由来するそう。

■店舗概要
店名:ヒロカワテーラー バルチカ03店
住所:大阪市北区梅田3-2-123 イノゲート大阪 5F
TEL:非公開 ※予約不可
営業時間:15:00~LO22:45
定休日:不定休
席数:スタンディング30名相当

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