2010.11.22
変わりゆく東京、進化するグルメ 「東京美食エリアガイド」 Vol.7これみよがしのゴージャスよりも、心が華やぐ“日常のご馳走”
多様な人種が集まり、世界標準が意識される六本木。
この街で欲しいのは、これみよがしのゴージャスよりも、心が華やぐ“日常のご馳走”だ。
2010.11.22
変わりゆく東京、進化するグルメ 「東京美食エリアガイド」 Vol.7多様な人種が集まり、世界標準が意識される六本木。
この街で欲しいのは、これみよがしのゴージャスよりも、心が華やぐ“日常のご馳走”だ。
※こちらの店舗は、現在一時休業しております。
「料理人にはなれても、焼肉師の方は生まれつきである」と、美食家ブリア・サヴァランは言った。蝦夷鹿をローストする三谷青吾シェフを前にするとなるほど、と唸る。ダイナミックと称される料理だが、その火入れには芸術家のように繊細な感性が不可欠なのだと。「これは繊維が柔らかくてジューシーな2歳の雌鹿のロース。なるべく強火を加えず、バターでアロゼしながら表面は香ばしく、余熱でしっとりと仕上げます」と、慈しみ深く丁寧に焼き上げる。
ここでは待つ時間もご馳走だ。近頃、白いクロスを外し、アンティークのテーブルにプレートが直に置かれるようになった。真の上質に、余計な装飾など必要ない。何度食しても飽きることがない“ミタニ魂”が息づくフレンチには、流行に左右されない確かさがある。
※この店舗は移転、店名変更しております。詳しくは下記店舗情報よりご確認ください。
この記事は移転前の情報です。
今年8月、パリのラトリエで4年間スーシェフを務めた関谷健一朗氏が、同店のシェフに就任した。「気軽に楽しむことがコンセプトだが、クラシックを踏まえたしっかりとした味つけ」を心掛けている、と関谷シェフ。それは、単に塩加減ということではなく、たとえばフォン(ジュ)。あるいは、目を閉じても何を食べているのかが判る、というシンプルさ。「最高の食材を選び、その自然な味を強調し、高みに持っていく」という哲学が生きたロブションの料理を提供している。
「今はまだフランス産の食材に頼るところが大きい」と語る関谷シェフだが、フランス時代からロブション氏の絶大な信頼を得てきただけに、今後どのような食材を厳選し、自身の色を出していくのか、目が離せない。
※こちらの店舗は現在閉店しております。
カリブ海に面したリゾート地、フォート・ローダーデールを冠した同店には、何度も足を運びたくなるようなエッセンスが詰まっている。朝7時から夜12時までいつでも食事できるというアメリカンダイナーのカジュアルさ×ビストロ料理というありそうでなかった組み合わせ。シーリングファンの回る開放的な店内には、タイル張りの壁や帽子のディスプレイといった女子心をくすぐるインテリア・アイテム。
幸せな気分は、たとえば、5種のスフレの中から迷いに迷って選んだ「アップルシナモン」がお目見えした瞬間にもやってくる。2つの卵黄と1つの卵白の持つ威力に敬服したくなるほどの見事な膨らみ。口に含めば、表面は香ばしく、中はフワフワ、生地と一体化した甘酸っぱい林檎が優しくとろけていく、まさしく幸せの味わいだ。それもカルヴァドスを効かせた生クリーム添え!
鍋ごとサーブされ、芯から温まるポトフなどの煮込み料理や、ブレックファストやブランチに登場させたいパンケーキなど、主役級が揃うメニュー構成も心憎い。ここは密かなエナジースポットだ。
プライムステーキがウリのこの店の熟成牛は、ある種の“媚薬”だ。あの味わいを思い出すだけで唾液が充満して、たまらなくなる。何故、ソルト&ペッパーというシンプル極まりない味付けで、赤身肉に恍惚とするほどの旨み、豊かな風味、口当たりの柔らかさが生まれてくるのか――。
看板の「35日間熟成ブラックアンガスビーフ」は、産地オーストラリアで21日間熟成し、さらに14日間、摂氏2、3度に調整された店の熟成庫でエイジングされたもの。熟成中はドリップが付着するサラシを毎日替え、黒く変色した脂や表面の肉を削り取る作業を繰り返すという手間がかけられる。こうして“アミノ酸の塊”と化した肉は、炭火焼きすることでえもいわれぬほど香ばしく、ジューシーな味わいとなる。
ワインとのマリアージュも申し分ない。ワインはニューワールド系を中心に1 2 0種ほどの揃えがあり、タラバ蟹を贅沢に使った「スノークラブのクラブケーキ タルタルソース(2P)」などシーフード料理もあなどれない。想像しただけで、また行きたくなる。吸引力がある店だ。
※2015年11月追記
現在販売中の価格や商品と異なるは場合がございます。
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