予約が取れなくなるレストラン 【新時代の若手】編 Vol.6

スシ アイザワ

鮨 あい澤

慎重に、丁寧に、歩を進めよ。道は自ずと拓かれる。

HIROHISA AIZAWA 1977年東京都生まれ。調理師学校を卒業後、学芸大学『すし屋の芳勘』で10年修業。その 後、六本木『鮨なかむら』で4年間研鑽を積み、今年4月独立開業。

若くしての独立。いつからか料理のジャンルを問わず増えたその流れの一番、最後。鮨屋にも風は吹いてきた。

渋谷のNHK近く、住宅街が控える一角に今年4月、『鮨 あい澤』を開いたのは、相澤博久氏。学芸大学『すし屋の芳勘』入店10年目に、独立を射程に入れて次なる修業先を探した。腕の不足部分もやりたい店の輪郭も見えて来る。気になる店を片っ端から食べ歩き、ここぞと思ったのが、名店と知られる六本木『鮨 なかむら』。

本来であれば弟子を取らない中村将宣氏から、幸運にも了解を得て、4年をここで過ごす。日本料理での経験がベースの中村氏。「旨ければ、鮨屋の枠組みにはこだわらない。それでいて数ヶ月前には握り方を変えて常に鮨を追求している。研鑽を忘れない、研究熱心な人」と、相澤氏は師匠を評し、またそれが彼の指針ともなった。

魚は味が強い西のものを、好んで使う。師匠譲りのひと手間かけたつまみ、他ジャンルからも手法を取り入れて仕事をし、しゃりに負けぬ鮨種、魚と拮抗する強さを持つしゃりに気を注ぐ。握りだけではない。見ての通り、すらっとした体型と端整な顔立ちに恵まれ、鮨職人としての立ち振る舞い、所作にも隙がない。目指す先が見えれば、あとは実行するのみ。「慎重というか……、びびりなんですよ(笑)」と混ぜっ返す彼だが、時が満ちたとの確信もあった。それが、2011年。

一方で、漠然とした独立への夢が一人の鮨職人によって、急に手元にたぐり寄せられた例もある。

右.穴子の洗い 左.まぐろは京都・舞鶴。脂はのっているがくどくはない

右.お客の目に触れる手先の手入れは念入りに。清潔感はもとより、たたずまいが美しい 左.天草のこはだは、立ちすぎぬ酸味に仕立てた

右.余計なものは一切ない店内 左.今、熱中しているのがイカの熟成

右.今日の鯛は能登。日によっては明石の鯛を使う 左.ほたるいかの酢みそ和え


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