2023.08.30
大人を満たす飲食店が多く点在する街、麻布十番。
今回は、そんな十番に誕生した、「新たな和食の名店」をご紹介。
“夏ふぐ”や“次世代すっぽん”など…デートも盛り上がる新店4軒がこちら!
ふぐといえば冬のご馳走というイメージがあるが、1966年に大塚で創業し、翌年、大女将が生まれ育った麻布十番に移転した「ふぐ武」では、九州を中心に全国から選りすぐったふぐを、通年を通して提供する。
今年の春、姉妹店の『居酒屋 ふぐ武』の跡地に本店が移転し、新たなファン層を拡大中だ。
初代・梅原 武さんの意志を継いだ三代目板長による夜のコースは6種を用意。
焼きふぐや職人が握る鮨のコースもあるが、おつまみ2品に始まり、ハーフサイズのふぐ刺し、居酒屋時代に人気があった餃子、ふぐ唐揚げ、雑炊などを盛りこんだ「ふぐ武コース」が、夏のイチオシだ。
冬場に比べて身が厚く、もっちりした食感が持ち味のふぐ刺しは、よく冷えたシャンパンとの相性も抜群ゆえ、ぜひ“ふぐシャン”の贅沢なマリアージュを。
清々しい空気が流れる粋な空間でふぐを堪能すれば、幸福度がひたすら高まる。
■店舗概要
店名:麻布 ふぐ武
住所:港区麻布十番3-4-6 阪妻ビル 1F
TEL:03-3452-7009
営業時間:ランチ 12:00~(L.O.14:00)
ディナー 17:00~(L.O.21:00)
定休日:水曜
席数:カウンター7席、個室1(2~4名)
「すっぽんの可能性に挑戦してみたいんです」
グツグツと沸るすっぽんの鍋を前にして真摯に語るのは、30歳の若き店主・新田龍生さん。
その言葉どおり、今年5月にオープンしたばかりのこの店は、すっぽんが看板料理。
コースを彩る皿の数々は、すっぽんの山椒焼きや茶碗蒸し、竜田揚げなどのすっぽん尽くしだ。
「すっぽんの山椒焼き」。腕と肩の部位を、ややしっかり目に焼いている。
「すっぽんの茶碗蒸し」。こちらは股関節入り。
だが、茶碗蒸しには黒トリュフを、竜田揚げにはパルミジャーノチーズを削りかけるなど、新感覚のアレンジが意表をつく。それも「ワインに合うすっぽん料理を」とのオーナーソムリエの意向ゆえ。
また、定番の鍋もここでは“白湯仕立て”なのが新しい。
3〜4時間強火にかけてとるスープは、濃密にして滋味豊か。
聞けば、この鍋1人分にすっぽんを丸ごと2匹使っているそうで、いずれも質の高さで知られる「服部中村養鼈場」からサイズ指定で調達したもの。肉質は柔らかく、ひと口味わえば至福。
若い世代にとって、すっぽんが高級料理の人気上位を占める日も遠くないかもしれない。
■店舗概要
店名:志龍
住所:港区麻布十番3-3-4 サンピア麻布十番 6F
TEL:03-6809-5516
営業時間:ランチ 11:30~15:00
ディナー 18:00~23:00
定休日:日曜
席数:カウンター7席
今、食通に「十番の和食といえば?」と尋ねると、まず名前が挙がるのがこちら。
昨年、荒木町からこの地に移転してきた『宮わき』だ。
温かみのある料理屋さんをイメージした店内は、カウンターとテーブル席を用意。
ハイレベルな和食をアラカルトで楽しめるということで、話題を呼んでいる。
店主の宮脇健太さんは、70種類にも及ぶメニューについて、「自分の理想の店を考えたら、こうなった」と笑う。
理想とは、“たくさん食べて、たくさん飲む”を指す。つまりそれが、ここでの正しき過ごし方だ。
その日の気分で、相手との距離で、料理を選べる豊かさがある
前菜から、出汁の味が胃に染み渡る「山科ナス 翡翠煮」1,800円、「万願寺とうがらし焼き浸し」1,200円。
店の名物「自家製山椒タルタル」(800円)は、箸休め的に常時キープしておくのが、常連さんのスタイル。
「天然うなぎ」(5,800円)も店の名物のひとつ。塩、タレ、白焼きとお好みでオーダー可能。
強めの炭火でパリッと焼き上げた、皮と身のコントラストが素晴らしい。産地は日によって変わる。
毎朝、自ら豊洲市場で仕入れるという魚介類。
信頼を寄せる「やま幸」のまぐろや、アオリイカなどが入る「お造り盛り合わせ」1人前 4,000円~(写真は2人前)。
ブランド牛のミスジを軽やかに揚げた「但馬玄ビフカツ」4,000円。ロゼ色の断面が美しい。
料理はいずれも出汁にこだわった和を貫き、ポーションも絶妙。食べた側から、〝あれも、これも〞と欲望が湧き出るのを止められはしないだろう。
「ただ、初回だけはうちを知ってもらう意味でもコースをお願いしています」と宮脇さん。まずは自己紹介、ということか。
行きつけにすれば、どんな相手との会合にも使える、頼もしい一軒になること請け合い。十番の大人には、こんな自由で肩肘張らないお店がよく似合う。
■店舗概要
店名:宮わき
住所:港区三田1-3-28
TEL:03-5379-6545
営業時間:ランチ 11:30~13:30
ディナー 17:30~23:30
定休日:日曜
席数:カウンター8席、テーブル8席、個室1(6名)
麻布十番のはずれ、庶民的な商店街にさりげなく佇む日本料理店『せん心』。
脇目を振らずひとつのことに心を注ぐ――。そんな意味を持つ“一意専心”という言葉がその名の由来とか。
「お客様に喜んで頂けるよう心を尽くして料理を作る。そんな思いを込めました」と語るご主人の對馬達也さんは、『銀座うち山』で5年間修業後、東銀座『馳創吼龍(ちそうこうりゅう)』の立ち上げにも尽力した経験の持ち主だ。
が、ここではコース1万6,500円からという価格設定で奮闘。コースが高騰する昨今の和食界にあって願ってもない一軒と言える。
それは、うにやキャビアといった高級食材にシフトすることなく、野菜をはじめとする旬の食材をふんだんに取り入れたコースを構成する對馬さんの姿勢ゆえ。
手間を惜しまず、出汁にしても2種を使いわけるこだわり。この時期であれば鱧のお鍋も登場し、華やかさも。
「鱧と九条ネギの鍋」。
ベースの出汁は利尻昆布とめじ節、鰹本節でとった出汁に真昆布と鰹の厚削りでとった出汁を合わせ、焼いた鱧の骨を加えたもの。
鱧はその日の良い物を扱うため産地は日によって変わるが、写真は天草産。
「夏野菜の冷やし鉢」。
南瓜や冬瓜、石川芋など旬の野菜を別々に仕立て、盛り合わせた一品。上にカニみそで和えたカニを乗せている。
甘味の後に出す自家製「黒ごまの蒸し羊羹」。濃厚な味わい。
和食初めにも相応しい気軽さだけに、押さえておきたい一軒だ。
■店舗概要
店名:せん心
住所:港区東麻布1-17-15 ザ・パーク麻布レジデンス 1F
TEL:03-6230-9566
営業時間:ランチ 12:00~14:00
ディナー 18:00~(L.O.20:00)
定休日:日曜、祝日
席数:カウンター8席、個室1(2~6名)
今月の『東京カレンダー』は「麻布十番の熱気」特集。新店が続々誕生しているこのエリアは今、かつてないほどアツい夏を迎えている。
ドキドキするような夜も、ワクワクするような夏も、すべてはこの街にある。この高まる盛り上がりに乗り遅れるな!
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※東京カレンダーは毎月21日頃の発売です。今号は8/21(月)から。
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