オトナの5分読書 Vol.7

部下の「ほうれんそう」を待ってませんか?時代遅れの上司にならないためのコミュニケーション術

2. ルール1:「大きな言葉」を「小さな言葉」に、「抽象」を「具体」に


職場で、ついこんなふうに声をかけていませんか。

・ちゃんと準備しておいて
・徹底的にやって
・早めにお願いします
・スピード感を持って
・業績を上げて
・自信を持って
・自分から動け
・責任感を持って


これらの言葉はどれも抽象的で、相手の頭の中にビジュアルなイメージがまったく浮かびません。

このように、言葉の指す範囲が広すぎて、実際に何を指すのかわらない「抽象的」もしくは「精神論的」な言葉は、その範囲を狭くして、具体的な言葉や方法を示すほうが、よっぽど伝わります

次のように言葉を「小さく」「狭く」「具体化」すると、より相手にイメージが伝わりやすく行動してもらいやすくなります。


・ちゃんと準備しておいて
明日のプレゼン、お客様からの5つの条件がクリアできているか、もう一度、丁寧に確認してもらえる?

・徹底的にやって
1カ月の調査票のデータを、一から見直してくれる?

・早めにお願いします
明日の正午までにお願いします

・スピード感を持って
1ステージを1日で終わるくらいのスピード感で

・業績を上げて
10%アップが今月の目標です。10本ならあと1本増やすということです

・自信を持って
自信のある「ふり」、たとえば、肩を広げて、鳥居のように立つ。そんなことから始めてみよう

・自分から動け
顧客リストづくりから始めてみようか

・責任感を持って
◯◯さんだからこそ、この大切なプロジェクトを任せたい


アメリカでは、小学生のうちから「Don’t tell, Do show」(ただの言葉で片づけるな、相手の頭の中にくっきりとイメージを浮かばせる言葉を使え)、と徹底的に叩き込まれます。

日本人は、「ちゃんと」「しっかり」といった抽象的・精神論的表現が大好きですが、こうした「心構え」は、頭の中にクリアなイメージが湧く、具体的な「行動」に言い換えたほうが、人は格段に動きやすくなります

範囲を絞り込んで、言葉を映像化する


言葉は絞り込むほど、ビビッドに痛烈に相手の記憶に映像を残します。

野菜➠三浦半島でとれたキャベツ
山➠雪をかぶった真冬の富士山
アイスクリーム➠新幹線で350円で売っている抹茶アイス
動物➠和歌山のアドベンチャーワールドのパンダ

どうでしょうか。「抽象的な言葉」を「具体的な言葉」に絞った途端に、絵が浮かぶようになりませんか。

この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
大変勉強になりました。
2023/10/02 08:173
No Name
放置
連休
早退
2023/10/02 20:333返信1件
No Name
なるほどー
2023/10/03 10:321
もっと見る ( 4 件 )

【オトナの5分読書】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo