2023.05.18
暖かい日が増えて、外食気分も上がる今日この頃。
そんなグルメな大人たちに、東カレが厳選した注目の新店5軒をご紹介。
和を感じるフレンチや、バーのような鮨店まで、ぜひ“行きたいお店リスト”のアップデートを!
名だたるレストランで経験を積み、傑出したキャリアを持つ新鋭が、今年1月、神楽坂に自身の城を構えた。
装飾を一切排した扉に店名のロゴのみが光る、ストイックなエントランス。
店内の様子が一切うかがい知れないだけに、扉の向こうで過ごす時間への期待は高まるばかり。
穏やかな人柄に癒される!
「『フロリレージュ』で個性を磨くこと、『カンテサンス』ではセオリーにとらわれない自由な発想を大切にすることを学びました」というオーナーシェフの陣内 翼さん。
ほかにも『L’EAU』『Hiroya』といった人気店、さらには日本料理の『赤坂しょう山』での修業経験を経て、フランス料理に和の要素を融合させる独自のスタイルを探求している。
とはいえ基本となるのは「主となる食材をどう食べてもらうのがもっとも美味しいのか?」という発想。素材の持ち味を引き出す技法や、組み合わせる香味野菜、調味料に工夫を凝らす。
また、生クリームなどの乳製品を極力使わず、軽やかな食後感に仕上げることにも心を砕いているという。
その結果紡ぎ出される料理は、イニシャルの「J」と“翼”という名前から想起した「free」を組み合わせた店名通り、自由な感性に満ちている。
馴染みがあるようで、新しい。これは“陣内フレンチ”と呼びたい新ジャンル
活け締めした「穴子」は鱧のように骨切りしてから直火で焼き、ダイレクトな風味を強調。
シャンピニオンデュクセルとシェリービネガー、うるいと菊の花と合わせた、躍動感あるひと皿だ。
皮目を香ばしく焼いた「サワラ」には、北寄貝で旨みを補った九条ねぎの青い部分を使ったスープと、白い部分をバターでソテーしたものを添えて。
ねぎの香味と甘味を楽しめるひと皿。
コースの序盤に出る「地鶏スープ」は、宮崎県産「妻地鶏」で取ったもの。
大好きなクレープとブリュレを合体させた、という「ブリュレミルクレープ」。
料理はいずれも、おまかせコース(14,300円。5月より16,500円に改定)の一例。
日本酒もあり自由闊達!
ペアリングコース(7,500円。5月から8,500円)で、「地鶏スープ」と一緒に供されるのが「伯楽星」。
■店舗概要
店名:Jfree
住所:新宿区神楽坂2-11-7 AY2ビル 2F
TEL:050-3184-1540
営業時間:ランチ 12:00~(L.O.13:00)
ディナー 18:00~(L.O.20:00)
定休日:日曜、月曜不定休
席数:カウンター6席 ※要予約
高級広東料理店の銘店で、その腕を存分にふるっていた名シェフ・袁家寳(エンカポ)氏による多彩な料理が人気の銀座『家寶 跳龍門』。
今年1月、お台場にあるホテルの中でも圧倒的な眺望を誇る「ヒルトン東京お台場」に、姉妹店を開いた。
広東料理といえば中国四大料理に数えられ、また日本人にも馴染み深いメニューが多いだけに、多種多様な客層が利用するホテル内のダイニングには最適といえるだろう。
伝統的な中国料理を直球でいただく。それもまた、大人の階段
スペシャリテの「KAPO鶏のクリスピー揚げ」を含むコースは、昼夜とも用意されている。
新鮮な伊達鶏を皮はパリパリに、身はしっとりと仕上げる。
希少な食材「熊の手」は通に人気な一品。このために海外から予約を入れるゲストもいるほど。
価格は時価で、この日は秋田から届いたツキノワグマを使用(※要予約)。
「鶏のクリスピー揚げ」をはじめとする袁氏のスペシャリテから、全ての料理のベースとなるスープ・上湯まで、いずれも銀座店と変わらぬ味わいを守る。
加えてこちらでは、ホテルならではの豪奢な空間や豊富な個室といったさらなる魅力が加わっている。
加えて、目を見張るゴージャスさのバーラウンジが併設されているから、こちらで食事の前後のひとときを過ごして味わい尽くしたい。
■店舗概要
店名:中國料理 跳龍門
住所:港区台場1-9-1 ヒルトン東京お台場 2F
TEL:03-5962-1288
営業時間:ランチ 11:00~(L.O.14:30)
ディナー 17:30~(L.O.21:00)
定休日:月曜(祝日の場合は営業)
席数:テーブル16席、個室5(6席2室、10席3室)※要予約
「美味しそうな食材を見つけて“どんな食べ方が美味しい?”とお店の人とコミュニケーションを取る、フランスの市場のような気分でその日のメニューを組み立てていただけたら」。
シェフの安達晃一さんがかねてより抱いていた、そんな理想を形にしたレストランが、2022年11月に西小山に誕生した『caillou』だ。
カウンターに面するテーブル。
背を向けた側の席でも厨房の様子が見えるよう、壁面の上部に鏡を設置。
ゲストが食材と調理法を選ぶ。一期一会のコースを組み立てる面白さ
カウンターの左右に華やかなショーケースが。
カウンターの左側には、メインディッシュの食材が。
真鯛や仔羊、蝦夷鹿、リ・ド・ヴォー。そして白眉は、安達シェフの焼き方に適した状態に仕上げられて届く滋賀の精肉店「サカエヤ」の牛肉だ。
カウンター向かって右側にあるのは、サーモンの燻製、山菜のテリーヌ、フォアグラのブリュレなど、安達シェフが手を掛けた前菜類が並ぶショーケース。
ホワイトアスパラガスなど季節の野菜類も。
◆
安達さんが腕を振るうカウンターキッチンの前には、オードブルや野菜類、メインディッシュ用の食材がずらりと並んでいる。
例えばホワイトアスパラガスは1本から、パテは100gからオーダーが可能。「前菜を全種類制覇したい!」なんてわがままも、ここでなら夢ではない!?のだ。
メインディッシュもまた然り。ポーションを選べたり、おすすめの調理法を提案してもらったり。
オートクチュール感覚でディナーを組み立てる体験は新鮮だ。
一般的なテリーヌ型ではなく、素朴な印象のドーム型に仕立てた「パテ・アン・クルート」1,848円(100g)はシェフの自信作。
仔牛と豚肉をベースに、きのことピスタチオがアクセントに。
「サカエヤ 新保さんの手掛けたお肉」7,480円(200g)。
この日は、鹿児島で育った黒毛の経産牛のロースが。しっかりと熟成された肉を溶岩で焼き上げることで、旨みがぐっと凝縮された仕上がりに。
◆
この道一筋20年超。
フランス料理をこよなく愛し、もっと楽しく味わってほしい!という安達さんの思いが漲る。
「フランス料理の魅力、お伝えします!」
■店舗概要
店名:caillou
住所:目黒区原町1-7-9 ドゥーエ西小山 1F
TEL:03-6452-2985
営業時間:17:00~(L.O.22:00)
定休日:日曜、月曜
席数:テーブル14席、個室1(4席)※要予約
酒造業を始めてから、今年で248年。江戸時代に創業した青森「八戸酒造」は、現在八代目の駒井庄三郎氏が暖簾を守っている。
青森県産の米と酵母にこだわり、仕込み水には八戸・蟹沢地区の名水を使用。味わいの良さと安全性を両立した酒造りが信条だ。そしてその味は、国内外の品評会でも高い評価を得ている。
そんな「八戸酒造」の銘酒の数々を存分に味わえる、グラマラスなカウンター割烹が、銀座8丁目にひっそりとオープンした。
カウンターで見事な包丁さばきを見せるダイニング・ディレクターの杉本修一さんは、料亭やホテルの日本料理店の料理長を歴任後、長く自身の店を営んでいたキャリア豊富なベテラン。
しかしここでは、和食のフォーマットは踏まえつつも革新的な料理で、銘酒「陸奥八仙」シリーズとのマリアージュを的確に表現する。
GLAMOROUS co.,ltd.・森田恭通氏による内装デザインも見どころ。青森の伝統工芸を随所に配しながら、クールな空間を構成している。
老舗の銘酒と、イノベーティブな割烹料理とが呼応する
青森の郷土料理「いちご煮」を、杉本さんの感性でガストロノミックに進化させた「いちご煮リゾット」。
マグロの「手巻き寿司」は手前側が赤身、奥側は脂の乗った中トロになるように供する。
蟹の魅力を存分に味わえる「毛ガニのスープあんかけ」。
この日の「お造り」は五島のアオリイカと、ウニの醤油ジュレを添えたハタの昆布締め。つまがハーブやイタリア野菜なのも斬新。
料理は全ておまかせコース(23,000円)の一例。
全て「陸奥八仙」のペアリングはここだけ!
優しく味わいのある「純米大吟醸 華想い40」(写真右)と低温熟成させたふくよかな「Hassenblage」(写真左)。
代表的な2銘柄の飲み比べでスタート。
幅広い料理に合う、「ISARIBI特別純米」(写真右)は、お造りや手巻き寿司と。
毛ガニには「レイメイ40 Light」(写真左)を。
中盤に、白ワインを思わせる1本(写真右)が登場したりも。
そして、いちご煮リゾットには日本酒らしい「男山 超辛口純米」(写真左)を。
全て日本酒6種ペアリング(7,000円)の一例。
■店舗概要
店名:銀座八仙
住所:中央区銀座8-5-24 銀座BOSSビル B1F
TEL:03ー6821ー2096
営業時間:18:00~(L.O.21:00)
定休日:日曜、祝日
席数:カウンター8席 ※要予約
おまかせコースのみ、一斉スタートで2回転制といったスタイルがすっかり当たり前になった鮨の世界。
全てを店に委ねるのはある種の気安さがあるけれど、時には気の向くままに気軽に楽しみたい日だってあるはず。そんな夜の選択肢に加えたいのが、こちら。
“目黒のディープスポット”“最果てのユートピア”などの異名を持つ飲み屋街・目黒新ばし横丁にある『Sushi Bar Cozy』の姉妹店で、鮨への既成概念をあっさりと打ち破るコンセプトは痛快だ。
ご覧の通りのごく普通のマンション内に鮨店があるとは、知らなければまず気づかない。
店があるのは、五反田の街並みに溶け込む古いマンションの1室。
「しめサバ」(250円)など、鮨タネの王道もしっかりとスタンバイ。
新機軸として打ち出しているのが、ショットで楽しむお酒のイメージで味わう「SUSHI SHOT」1,000円。
ウニやイクラ、だしのジュレ、揚げた酢飯などがレイヤーに。
握りは1貫150円~で、おつまみの価格も軒並み3桁!
店主の鈴木康史さんの「“たまの1軒”よりも、足繁く通ってもらえる店にしたい」という思いが具現化されている。
シャンパンも日本酒も充実!
23時以降はぐっと照明を落とすクラブを思わせる空間や、このご時世に深夜4時までという営業時間も、なんとも頼もしい1軒だ。
■店舗概要
店名:Sushi Bar 魚々 Cozy
住所:品川区東五反田1-11-5 バルミー五反田 201
TEL:03-6277-2828
営業時間:18:00~28:00
定休日:不定休
席数:カウンター9席、テーブル4席、スタンディング6名相当
今月の『東京カレンダー』は「目黒」特集。東京に親しんだ大人が向かうべき目黒の人気店を押さえれば、日常のディナーはより充実する!
⇒アプリでのご利用はこちらから(iOSの方・Androidの方)
※最新版のアプリをダウンロードしてください。
⇒紙版をお求めの方はこちらから
※東京カレンダーは毎月21日頃の発売です。今号は4/21(金)から。
おすすめ記事
2018.01.10
冬は、鍋があるから許す
今年こそ行きたい!『蟻月』の予約が取れる裏技をご紹介!
- PR
2024.12.19
「彼のこと、気になってきちゃった…」女性との距離が急速に縮まる、特別な気持ちの伝え方とは
2017.08.31
仕事帰りは気を張るな!カフェデートが意外といいこれだけの理由
2016.11.23
恵比寿女子が「ここ行きたかった」と喜ぶ!絶品自然薯鍋で熱くなれ!
- PR
2024.12.20
初心者も楽しめるカジノがアツい!“大人のテーマパーク”「パラダイスシティ」主催のイベントに編集部が潜入
2024.09.28
美男美女の食すシーンが、韓流ドラマで流れて以降ブームに!“チュクミ”の魅力とは
2020.12.12
柳 忠之のこの12本におまかせ
ジェームズ・ボンドが愛したシャンパーニュが、年の瀬の贅沢にはぴったりだった!
2024.06.16
Editor's Choice~hotel~
20代でもホテルディナーを気軽に楽しめる!今だけのアートコラボの華やかフレンチを体験
2016.06.15
WEB限定! オリジナルマカロンが作れる『六本木マカロン』誕生
2019.03.20
東カレの素敵な大人に必要なこと
東京カレンダー最新号『金曜夜、もう一杯だけ。』は3月20日発売!金曜を特別にする大人の二軒目を大特集!
東京カレンダーショッピング
『かに物語』:〆まで楽しめる雑炊の素付き!蟹の旨みがたっぷりと溶け出すかに鍋セットミニ
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『東京京橋おばんざい醸』:肉を引き立てる3種の塩!A5黒毛和牛を使ったローストビーフ
『かに物語』:海老・帆立・蟹!ベシャメルソースに、各種海の幸をトッピングした贅沢グラタン
『UMIKARA』:薄切り・厚切り食べ比べ!特製出し汁で味わう若狭湾真鯛の鯛しゃぶセット
『パンツェロッテリア』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『オリベート』:黒トリュフ香る、口当たりクリーミーな究極のティラミス
『ミホ・シェフ・ショコラティエ』:日本を代表するショコラティエ―ルが作る、 ショコラ好きのための濃厚ガトーショコラ
『LOUANGE TOKYO』:アート感溢れるビジュアル!口溶けなめらかな大人の生チョコレートエクレア(6種)
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ