「他に好きな人ができたから」
「浮気したから」「されたから」
男女の別れはそんなに単純じゃない。
付き合う前、付き合った後、結婚前、結婚後…。
さまざまなタイミングで“別れ”のトラップは潜んでいる。
些細な出来事であっても、許せるか、許せないかはその人次第。
パートナーのその言動、あなたなら許す?許さない?
▶前回:彼の家で、ホテルの領収書を発見…。婚約中の彼が犯した“浮気よりも罪深い”裏切りとは?
Vol.8 起業家・瀧川賢児(31歳)の場合
瀧川賢児は、追い詰められていた。
1ヶ月前、妻の美香にこう言われたのだ。
「私から言うことはこれ以上ない。離婚するか、しないか、賢児が決めて」
返答の期限は設定されていない。でも返答をずるずると伸ばし、のらりくらり結婚生活を続けるのは間違っていると、賢児は理解している。
とはいえ、答えが出ない。
友人にも知人にも相談したくないのは、賢児と美香が、おしどり夫婦として羨望の眼差しを浴びていたからだ。
まさか離婚危機に陥っているだなんて、周囲には言いづらい。
― いったい俺は、どうしたらいいんだ…。
趣味のサーフィンをしているときも、仕事中も、育児をしているときも、あらゆる時間において、賢児は悩み続けた。
― まだ息子は3歳だ。しかも美香は第2子を妊娠中。この状況において離婚するなんて、考えられない。
けれど美香が「離婚してもいい」と言ったのはつまり、離婚したいという意味だろうと賢児は捉えている。
美香の意向を汲んだら離婚が決まる。
妻のためにも決断するべきではないかと、賢児は思いつめている。
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この記事へのコメント
何?この進次郎構文は。