2012.04.21
理屈抜き 酒も肴も旨い店! Vol.2新たな美食の方程式。
日本ワイン × 和食名鑑
「日本で生まれたワインに、和食が合わないはずがない」。
そんな想定のもと、調べてみれば日本ワインにこだわる和食店は多数存在!
※こちらの店舗は現在閉店しております。
12年1月、恵比寿にまた通いたくなる一軒が誕生した。料理は正統派の和食。丁寧に取る出汁や炭火で仕上げる焼物、旬素材の土鍋めしなど、和の基本に忠実に、素材の持ち味を引き出す。主役には旬の魚介や野菜が据えられ、日々入れ替わる献立に何度足を運んでも新たな発見がある。
そしてワインリストに並ぶのは、国の垣根を越えた50種以上のワイン。ソムリエが料理との相性を重視してセレクトした逸品揃いで、和食とワインが奏でる新たな境地を体験することができる。
店主の父の出身地、岩手県紫波町の上質な牛肉との出会いがこの店のしゃぶしゃぶを生んだ。3週間エイジングしたA5の肩ロースは、熟成した脂がナッツのような香りをまとっている。口中で豊かに膨らむ余韻に、紫波産のワインを投入すると思わず笑みがこぼれた。
このワインは本場ブルゴーニュのようにブドウ栽培から手掛けた地元の秘蔵っ子。同じ故郷の空気で育つ上質なふたつが、再び東京で巡り合い、素敵なマリアージュを見せる
店主・福田智則氏は元ソムリエという経歴の持ち主。「ご満足頂くには飲み物だけでは不完全」と一念発起、名店『割烹 小田島』で一から和食を学んだ。
そんな氏の料理の真髄は、ワインと合う変化に富んだ味わい。皿に添える柑橘の香り、焼物にかかる甘めのタレ、赤身に加えられる少しの焦げ……。ワインを知るからこそのひと工夫が、この上ないマリアージュを演出。優しい風味が特徴という日本ワインなら、繊細な味の調和はさらに際立つ。
店で扱うワインは最初から日本のものと決めていたという。京都で修業した吉澤定久さんは、実力派として注目される若手料理人。巧みな食材使いが際立つが、味わいはあくまでも優しく、料理は染み通るような滋味にあふれている。だからこそ繊細な日本ワインが合うと見抜いていたのだ。
レギュラーで揃えているのは勝沼醸造や小布施ワイナリーなど。どちらもワイン造りに独自の哲学を持つひとクセありのワイナリーだ。ゆるぎない信念を持つ料理人ならではのチョイスである。
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