【未公開カットあり】話題の俳優・鈴鹿央士が語った「東京に染まったな」と思う瞬間とは


「流されずに焦らずに地道にしっかりと土台を固めたいです」


そうして昨年は『silent』と巡り合った。「主成分優しさ」である湊斗を実在するように演じ、多くの人の心を温めた。

1秒ごとがリアルで鈴鹿さん自身が優しいからとすら思ってしまうが……。

「そうでもないですね(笑)。

湊斗は目の前の人と接する時に、その人の大切な人のことまで考えます。すごくいろんなことを考えながら生きている人だったけど、僕はちょっと疲れるので、そこまでできないですね(笑)」

では、客観的にみて印象に残っている湊斗の優しい瞬間とは?

「2話の“コンポタもあります”のシーン、優しかったなぁと。いろんなことが考えられる台本でしたね。4話では想と話していたから冷めたコンポタだったのかなとか。

最初にそこを読んだ時は、湊斗の心が熱いのか冷めているのかが温度に関係していると思ったけど、でも4話でも湊斗は冷めていた訳じゃないから違うのかなぁと思ったり」

社会現象となったドラマで存在感を放ち、今年も映画『ロストケア』をはじめ話題作への出演が続く。

若くして台頭するものの、本人は冷静だ。その人格のヒントにこんな話がある。自身の理想を尋ねた際の答えが「河島英五さんの『時代おくれ』な男になりたい」だったのだ。

「家ではずっと音楽をかけているんですけど、ある日流れてきた河島英五さんの『時代おくれ』を聴いて、すごい歌詞だなと衝撃を受けました。

目立つことなく、無理もせず、人の心を見つめる、時代に流されない男になりたい、という趣旨の歌詞です。気になった人は、ぜひ聞いてみてほしいですね」

歌手名と歌詞を聞きながら「鈴鹿さんが?」と現場が驚いたものの、時代に流されがちな芸能の世界で戦う人だからこそ響いたのかもしれない。

「たぶん、この世界もそう。いろんな活躍をされている方や同世代ですごくいい作品に出ている人を見て、自分も頑張らなきゃとなるのはいいけど、焦りすぎないようにしようと、この曲を聴いて思いました。

無理をせず、でもお芝居は一つひとつ向き合って丁寧にやっていかないと、すぐに崩れちゃうものだと思う。だから地道にしっかりと土台を固めたい。永遠に土台固めですね(笑)」

言葉に敏感で一言ひと言を噛み砕く能力も高い鈴鹿さん。大物になる予感を伝えると、「真面目に生きます」とはにかんだ。

こんなに真っ当な若手俳優が、「これからは悪役からほっこり系までどんな役でも演じたい」と言うのだから、楽しみすぎるじゃないか。

【後編】 3/26に公開!
■鈴鹿央士さんが「幸せです」と感嘆した、代々木上原のカウンター割烹の魅力


■プロフィール
鈴鹿央士 2000年生まれ、岡山県出身。2018年に『MEN'S NONNO』の専属モデルオーディションにてグランプリを獲得。2019年には『蜜蜂と遠雷』で映画初出演。3月24日公開の映画『ロストケア』では松山ケンイチ、長澤まさみに次ぐ主要キャストを演じている

■衣装
ジャケット 51,700円〈エンジニアド ガーメンツ TEL:03-6419-1798〉、サテンブルゾン 47,300円、Tシャツ 12,100円、パンツ 26,400円〈すべてニードルズ/ネペンテス TEL:03-3400-7227〉


▶このほか:Snow Man・目黒 蓮が「内面から出る品性に、僕は色気を感じる」と語ったワケとは?



東京カレンダー最新号では、鈴鹿央士さんのインタビュー全文をお読みいただけます。
東カレに語ってくれた、鈴鹿さんが俳優業に引き込まれるきっかけとなった作品とは?

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