2023.02.13
遅咲きの彼女たち Vol.1「揃いも揃ってこの年になっても全員独身なんて…どこで間違えちゃったんだろうね」
「まず女子校生活が長すぎることが一因よね。最高の仲間とは出会えたけど、恋愛スタートが遅すぎるもの…」
私は小学校から大学までエスカレーターで豊女に通った。女子校歴は、なんと16年だ。
「HELP」のメンバーも、豊女に入ったタイミングはそれぞれ違うが、少なくとも多感な高校時代を女子だけで過ごしたことが、今に大きな影響を及ぼしていることに間違いはない。
「体育の後、男の先生が入ってこられないように下着姿で教室うろうろして授業を遅らせたり、雨の日に靴下を廊下に干したり…。
女子校ってキラキラしたお嬢様学校のイメージを抱いている人も結構いるみたいだけど、男性の目がないからって、随分ガサツに育っちゃったものよね」
― たしかに…高校時代から男子との交流が多かったら、また違ってたのかな…。
「加奈子はいい人いないの?」
「うーん、食事会とか誘ってもらうことはあるけど、いいなって思う人がいない」
私自身、彼氏がいたことはあるが、あまり長続きもせず、恋愛経験はかなり少ない方だ。
「そっか。私たち、同級生が結婚するたびに、“あの子の旦那さんかっこよくない”とか、“大した企業に勤めてない”なんて笑っていたけど…。
そんな私たちこそ、一生独身かもしれない、なんて考えもよぎるよね」
「そうだよね。人の夫を批判している場合じゃなくて、自分の夫を本気で見つけないとね」
22時ごろに解散すると、私は両親と住む目白の家に向かった。
◆
「加奈子、見て~!とってもキレイよ」
帰宅して部屋着に着替えたあと、リビングに入るとすぐ、母がスマホの画面を見せてきた。
4つ下の従姉妹が結婚するという話は聞いていたが、その結納写真だ。
「へぇ、キレイだね」
― どうせこういう写真を見せて、私に結婚のプレッシャーをかけてるんでしょ…。
それだけではないだろうが、少なからず母にそういう意図はあるだろう。
面倒になりすぐに自分の部屋に行こうとした私を、母が引き止める。
「ねえ加奈子、お金はお母さんが払うから、結婚相談所に入ってみたらどう?」
― やっぱり…!
渡されたのは、テレビCMでも見かけるような、大手結婚相談所の緑色のパンフレットだった。
「…入るなら自分で払うし、入るかどうかは自分で決める」
「相談所で出会って結婚するのは、古いことじゃないのよ」
「別に古いとか思ってる訳じゃないよ」
高校の同級生でも、相談所経由で結婚した子が何人もいる。
結婚意欲のある男性と早く確実に出会いたいという人にとっては、効率的な出会いの手段だとは思う。
ぱらぱらとパンフレットを見ていると、私より少し年下の有名女性タレントがイメージキャラクターとして起用されている。
「たしかに結婚願望はあるけど、相談所に入って誰かに出会ったら、すぐに結婚になっちゃうかもしれないのよ?まだ、自分が結婚するっていうイメージがわかなくて…」
「ステキな出会いがあるかもしれないんだし、加奈子もそろそろいい年なんだから、少し考えてみて」
― 確かに私、彼氏が欲しいって気持ちもそんなにないけど、結婚はそろそろしたいって考えると、相談所ってちょうどいいのかも。
早く結婚して、両親に孫を見せてあげたい。そういう気持ちも少なからず生まれてきている。
「ちょっと考えてみる」
そう伝えると、まだ入会を検討しているというだけなのに、母はなんだか嬉しそうだった。
この条件にマッチする男性と週一ペースで3ヶ月も会えてたのもすごいけど、全てお断りって.....。東カレ小説に出てくる相談所担当者は結構意地悪なのに高島さんはいい人過ぎ🥺
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