恵比寿・広尾での夜デート。陽気なムードに身を委ね、彼女と楽しく酔える店4選

4.本場イタリアさながらの料理とムードに心躍る@恵比寿
『イル・ボッカローネ』


バブルとともに勃興した東京イタリアンだが、その当時からスタイルを変えず営まれるトラットリアがここ。

本場と同じ豪快な料理、快活なサービスはもちろん、賑わいも往時のままで驚く。

「古き良きイタリア」を伝える、トラットリアの先駆的存在。麦わらで編んだイスや、壁のパステル画などは、イタリアの食堂をそのまま導入したかのよう


勤続24年のイタリア人スタッフ、イッバ・マッシモさんが扉を開け、「ようこそ!」と陽気な笑顔で出迎える。

まだ開店直後というのに続々と女性のグループ、孫もいるファミリー、男女のペアが何組も店内に吸い込まれていく。中には、マッシモさんとハグする常連と思しきマダムの姿も。

「週末は特にすごいよ(笑)」とウィンクする。今夜もあっという間に満席だ。

おなじみのグリーンの帆布も昔のまま。“イタメシブーム”の火つけ役として、玄関を飾る店名ロゴなど、ディテールでも、続く店に大きな影響を与えた


『イル・ボッカローネ』は、平成元年(1989年)に誕生したイタリアンである。

当時はバブルの最盛期で、イタリアンといえばリストランテ。ドレスアップして行くのが当たり前で、まだトラットリアという言葉すら一般的ではなかった。

その時代に、このサービスはさぞや衝撃的だったろう。もちろん、料理も新しかった。

フィレンツェ名物の郷土料理として調理法もそのままに、日本で初めて紹介した「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ(国産Tボーンステーキ)」はその代表。

ライブ感あふれる調理は、今も感動を覚えるほどの迫力だ。

変わらぬ逸品「国産Tボーンステーキ」

グランドメニューも開店時からほぼ変わらず、このステーキは不動のスペシャリテ。シンプルに塩胡椒で調味、肉の旨みがダイレクトに味わえる。この日は鳥取産。400g 7,480円~


まず、肉塊に糸ノコを入れるところから作業はスタートする。

切り出したら店内で赤々と燃える炭の石釜へ。豪快な火柱が立ち上り、一気に香ばしい匂いが立ち込める。

仕上がりも圧巻。肉汁が滴って艶やかな、その断面に食欲が刺激される。

かぶりつけば、にじみ出す力強い旨み。肉を食らっているという、原始的な喜びで体が満たされていく。

本能に訴えるこの美味しさこそ、イタリアンの本質。

「ボーノですか!?」見計らったように現れるマッシモさんの立ち居振る舞いも、実にイタリア的で楽しくなる。

こうした現地と同じ快活なサービスと本物の料理を武器に、『イル・ボッカローネ』は東京の夜を変え、今も圧倒的な支持を集めるのだ。

今年で34年目。風格が増した店内は何も手を加えておらず、外観も開店当時のままだという。

ここまで来るともはや奇跡としか思えないが、あれこれ考えず今もすべてを委ね、本能で楽しめば、往時と変わらぬ熱狂が味わえる。

迷ったら聞いてほしい!料理を引き立てるお酒 Best3


笑顔が素敵なマッシモさんは、サルディーニャ島出身のサービスリーダー。彼にゆかりのあるワインも多くそろえる。

この日はサルディーニャで一般的な白「ヴェルメンティーノ」と赤「カンノナウ」を用意。

泡ならフランチャコルタ「ロ・スパルヴィエレ」がオススメだ。グラス 990円~。

~注目!リアルな口コミ~
開店以来の空気感や賑わいは当時のまま!


訪れるのは大学生ぶり。当日店内は満席だったためテラス席へ。

変わらぬ活気に、タイムスリップしたような錯覚を覚えた。



恵比寿・広尾界隈を知り尽くした大人が行きつけにしている名店たち。

「仕事終わり寄ってく?」と、気軽に夜のデートへ彼女を誘い出してみては?


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