2022年7月、首都圏の新築マンション平均価格は昨年同月比より1.8%下回り、3ヶ月ぶりの下落となった。
とはいえ平均価格は6,379万円。過去最高を記録して話題となった昨年の平均価格6,260万円をさらに上回る高水準だ。
住環境を刷新したいと考える人が増える一方で、こうした現状を目にするたびに、いまは「買い時なのか?」と思い悩む人も多いことだろう。
今回はそうした悩みに、今まさに直面しているという男性をご紹介。彼の悩みを解消すべく、凄腕のプロに話を聞いた。
【相談者のお悩み】家の購入を検討しています。でも、今買ってもいいの?
「高値掴みで損はしたくない」
そう語るのは、米大手IT企業の日本法人に勤務する奥沢省吾さん(仮名、30歳)。彼もまた、家の「買い時」に悩む一人。
現在は渋谷区桜ヶ丘の賃貸マンション(40平米の1DK、家賃は月17万円)住まい。年収は1,300万円ほどあり、貯蓄額は1,000万円程。休日には趣味のゴルフ、食べ歩き、キャンプを楽しみながら、独身生活を満喫している男性だ。
そんな何不自由ない日々を送る奥沢さんも、そろそろ彼女と同棲したいと考えており、結婚しても子供が生まれるまで住めるような広さと設備の整ったマンションを探していた。
彼女はどんな人なのかと尋ねると、「実はまだ募集中で、出会いはあっても長く続かないんです。なので、まずは人が羨むようなハイグレードな家を購入して、意中の女性を惹きつけたい」と目を輝かせる。
そして、結婚後も住み続けられるマンション――。そんな都合のいい家があるのかどうか疑問だが、彼は構わず言葉を続ける。
「とはいえ今後の金利上昇リスクもあるなか、歴史的な高値のタイミングで購入するとなると、住み替えで手放す時に大きな損をする可能性もある…。もう少し様子を見た方が良いのか?」と、気が付くと奥沢さんは、そんな思案にふけるのだという。
そんな奥沢さんの悩みに答えてもらうべく、東カレWEB編集部で探し出したプロが水智崚(みずち りょう)さん。
それぞれが得意分野を持ったエキスパートが集う、不動産エージェントファーム「TERASS」に所属する一人だ。
なかでも水智さんは、高い人気を誇る住宅購入専門のエージェントとして知られる。
彼はまずはじめに、相談者である奥沢さんをも驚かせる独自の「買い時」論を披露した。
その内容とは、どんなものだったのだろうか?