SPECIAL TALK Vol.93

~世の中を良くするプラットフォームを通じて、次世代を担うリーダーへバトンを繋ぎたい~


習い事が続かない子ども時代。水泳との出合いが人生を変える


金丸:早速ですが、お生まれはどちらですか?

堀:生まれは愛媛、育ちは茨城県の東海村です。父が原子力の研究者だったので、子どもの頃は東海村で過ごし、中学に上がる直前に水戸に引っ越しました。

金丸:そもそものルーツが茨城なのでしょうか?

堀:いえ、父方は祖父が北海道から東京に出てきたそうです。母方は愛媛県新居浜市なので、ルーツは全然違います。

金丸:お父様は研究者とのことですが、親族に堀さんのような起業家はいらっしゃいますか?

堀:それが父方、母方ともにビジネスとは縁遠くて。父方の祖父は、東京帝国大学の応用化学科出身で、北海道大学教授を経て慶應義塾大学理工学部の前身である藤原工業大学の教授を務めていました。一方、母方の祖父は市議会議員を2期、県議会議員を5期務め、地方政治で活躍した人です。

金丸:両家でまったくカラーが違いますね。となると、ご両親がどういうふうに出会ったのか気になります。

堀:ダンスパーティで、父が一目惚れしたらしいです。あの奥手な父がアプローチするくらいだから、当時の母は相当きれいだったんでしょうね。

金丸:お父様が勇気を出して声をかけたなんて、素敵なエピソードですね。ところで堀さん、ごきょうだいは?

堀:兄と姉がいます。僕は末っ子です。

金丸:意外です。さまざまなところでリーダーシップを発揮されているので、てっきり長男かと。

堀:僕は自分のことを“親分肌”だと思ったことはないんですけどね。

金丸:でも堀さんの周りには、いつも人が集まっていますよね。

堀:昔から楽しいことが大好きで、「これやろうよ」と率先して提案するからじゃないでしょうか。

金丸:好奇心いっぱいのやんちゃな子、と言った方が正確かな。

堀:まさに。やんちゃな末っ子が目をキラキラ輝かせながら、楽しいことを思いついて、それにみんながついてきてくれる。そう考えると、今やっていることも、なんら子ども時代と変わっていませんね(笑)。

金丸:堀さんは子どもの頃から勉強ができたんですか?

堀:東海村にいた頃は塾もないし、大して勉強もしなかったけど、学校の成績は上の方でした。

金丸:習い事はいかがでしたか?

堀:いろいろやらされましたよ。ピアノにコーラス、書道、そろばん、英語などなど母が思いついたものは何でも。でもひとつも続かなかったですね。全然落ち着きがない子どもだったから、出禁になるか、自分でやめるかで3回も続きませんでした。

金丸:それもまた意外です。なんでもできる優秀な子どもだったのかと。

堀:まったくそんなことないですよ。僕は田んぼで遊ぶのが大好きで、家に帰ったら長靴に履き替えてバケツを持って、ザリガニやオタマジャクシを捕って遊んでましたから。

金丸:ザリガニ!このところ「子どもの頃は、みんなザリガニを釣って遊んでましたよね」という話がなかなか通じなくて。ザリガニと聞いて嬉しくなっちゃいました(笑)。

堀:うちは田舎ですから、水路を覗くと普通にザリガニがいたし、防空壕の中もよく探険しました。雨が降ったら友だちの家に行って、将棋やトランプやボードゲームをやって。毎日遊びまくっていましたね。

金丸:スポーツもされましたか?

堀:サッカー、野球のほかに、海が近いので、夏になったら水泳やボディサーフィンをやっていました。

金丸:大自然の中で育ったわんぱく少年だったんですね。ところで、水戸にはいつ引っ越したのですか?

堀:小学6年生のときです。水戸の方が都会なので、勉強ができる子もたくさんいて。

金丸:ちょっとした挫折を味わった?

堀:でも中学に入ってすぐ水泳部に入り、水泳にのめり込んだことで、いろいろな変化が生まれました。

金丸:これまで習い事は続かなかったのに、水泳は違ったんですね。

堀:そうなんですよ。平泳ぎが得意でした。学校のプールは冬の間は泳げないので、スイミングクラブに通うくらいのめり込んで。やるからにはやっぱり1位になりたくて、自分で目標タイムを設定し、毎日水泳日誌をつけていました。

金丸:学校のクラブ活動も漫然とやらないのが、いかにも堀さんらしい。

堀:自分の成長が見えると楽しいですから。3年生のときには、当時の茨城県の記録を全部塗り替えましたよ。

金丸:それはすごい!

堀:それで自分にすごく自信がついて、3年生の後期には生徒会長もやりました。

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