2022.04.23
現代の“教育・お受験”リアルドキュメント Vol.18結婚や転勤、実家の事情…。
人生においては、時に場所を選べない移住というものがある。
気の乗らない転居もあるだろう。
住み慣れた町を離れ、見ず知らずの地でイチから生活の基盤を築かなければいけないケースもあるだろう。
そう生易しいことではない。
独身ならまだしも、子を持つ親の立場なら、果たしてあなたは乗り切れるだろうか。
前回の記事はこちらから
お受験するなら国立小か、私立小か。我が子の適性を見極める方法
▽INDEX
1. 地方転勤で新生活を満喫…。その後に愕然とした理由とは
2. 母親を決意させた、全国の公立小学校・学力ランキング。あなたの県は何位?
3. 数も質も限られる地方で見つけた、最良の習い事
4. 満を持して挑んだ、地方の小学校受験。その驚くべき倍率
地方転勤で新生活を満喫…。その後に愕然とした理由とは
東京ではおととし、昨年と「転出超過」の動きが続いた。それが今年になって転出の足取りは弱まり、東京は再び「転入超過」の傾向にある。
やっぱり東京に住みたい、それが本音だろうか。
一方で、なおも地方移住に関心を抱く人は少なくない。なかには転入超過を続ける地方自治体もあり、今も理想の移住先を探している、なんて人もいるのだろう。
しかしある日突然、上司に呼び出され、何かと思えばこんな事を言われるかもしれない。
「来月から岩手県にある、東北支部の営業に異動してもらうから」
よりによって縁もゆかりもない場所に、なぜ?
疑心暗鬼に陥りながらも妻に報告すると「子どもがようやく塾に慣れ始めて、これからが受験勉強の本番なのに、どう責任とるつもりなのよ!」と詰問される。
どうにか言いくるめて転勤したものの、子どもは学校に馴染めず、妻は現地の辺鄙さにノイローゼ気味。挙句には自分のことを「無能」呼ばわりしてくるのだった…。
今回取材した村田千佳さん(仮名、37歳)も、かつては東京の都心に住んでいたが、夫の転勤によって長崎県へ移住することになった1人だ。
「夫婦ともに受験を経て大学を卒業しているので、娘にも中学受験をさせて、それなりの進路をと考えていました」(村田さん)
夫から転勤話をされた当時、村田さんの娘は1歳になろうとしており、この先どんな教育を子どもに与えたらいいのかと思い悩み始める時期でもあった。
そして村田さん家族が引っ越した先はというと、昔ながらの平屋住宅が散見する、のどかな場所だった。
主要となる駅前はまだしも、少し離れると人影はまばらとなり、鉄筋コンクリートの建造物は見当たらない。
こうしたギャップに、衝撃を受けたのではないだろうか。
「夫とは職場結婚だったので、転勤という可能性があることは覚悟していました。なので転勤については、そこまで抵抗はなかったですね。
転居した先でも転勤族が多く住む地域を選びましたし、車での移動が基本ですので、東京よりラクだと感じました。物価も安く、生活水準としては上がった気がします」(同)
ただ、すべてが順調だったわけではない。
移住後の様子をひと通り聞いた後、子どもの教育環境はどうかと尋ねると、言葉に詰まる彼女がいた。
いったい何があったのだろうか。
「地元の子どもを持つ親御さんと仲良くなるにつれ、だんだんと義務教育に対する考え方がわかってくるんです。
それは、とにかく子どもが学校にさえ通ってくれれば、学校なんてどこでもいい。あれこれ選ぶのではなく、公立の学校に行かせるのが当たり前といった感じなんですね。
そのときは『まあ、それが地方の子育ての一般的な考え方なんだろうな』と思っていました」(同)
しかし、どうにか生活も落ち着いてきた頃のこと。
彼女はさらに“ある事実”を知って、愕然としたそうだ。
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そんな地域は多いと思います。
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