2021.11.18
籠のなかの妻 Vol.9夫は、こんな人だった―?
周りに相談しても、誰も信じてくれない。子どもと一緒に夫の機嫌を伺う日々…。
最近、こんなモラハラ夫に悩む妻が増えている。
有能で高収入な男性ほど、他人を支配しようとする傾向が強い。
優衣(32)も、経営者の夫が突然マンションを買った日から、徐々に自由を失っていく。
広告代理店ウーマンから、高級マンションという“籠”で飼い殺される専業主婦へ。
彼女が夫から逃げ出せる日はくるのだろうか―?
◆これまでのあらすじ
夫は自宅に優衣を監視するための小型カメラをつけていた。それを知り、もう耐えられないと離婚を決意した優衣。そのために、東山に会って会社での夫の様子を聞こうと思うが…。
▶前回:「もう耐えられない」夫の言動に血の気を奪われ、足音に怯え、目の動く先にも注意を払う32歳妻の日常とは
― 急に連絡して、迷惑かな…。
夫の会社の社員である東山に、メッセンジャーで連絡をとろう。そう決めたが、何をどう伝えればよいのか。そして、いきなり話をしたいとお願いして迷惑にならないか、と優衣は考えこんでいた。
窓から見える空は、遠くの方に夕焼けの名残を望めるが、近くの空......
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