#美ごもり Vol.2

彼氏の浮気相手は、まさかの37歳で…。「男は若い女が好き」と信じていた28歳女の大誤算

貴重な20代後半を捧げた男


隆平と出会ったのは、ある食事会だった。社会人3年目の私からすると、当時29歳だった彼は大人でカッコよく見えた。すぐデートに誘われてドキドキしたことを未だに覚えている。

そして初デートでいきなり告白され、交際することになった私たち。

大手ディベロッパー勤務の隆平は遊びも詳しかった。行きたかったレストランなど、週末になると車でいろいろな所へ連れて行ってくれたのだ。

「隆平、すごいね!本当にいろんなこと知っていて、カッコイイなぁ」
「楓は何をしても喜んでくれるから、嬉しいよ」

彼が見せてくれる世界が、好きだった。隆平と一緒にいると、自分まで少し大人になれた気がしていた。

でも、いつの間にかそれが負担になっていたのだろうか。

写真に写っていた彼女は、私より年上だと思う。落ち着いた感じの美人。温泉効果なのか、肌が妙に艶やかだったことが脳裏に焼き付いている。

「何なのアイツ…。私の3年、返してよ」

25歳からの3年間は、大きい。

特に女性にとって、この3年が意味することを、男はわかっているのだろうか。

25歳のときはまだ水を弾いていた肌も、30歳が見えてきた途端に、少しずつ劣化していっている気がする。

以前は酔っ払ったり疲れたりして、化粧を落とさずにうっかり寝てしまっても、なんとかリカバリーできた。でも26歳以降そんなことをしたら、翌日の肌はとんでもないことになる。

誰もいない、1K・35平米の部屋。お風呂あがりに冷蔵庫から缶チューハイを取り出す。

それから狭い洗面台の扉を開けて化粧水をパシャパシャとつけ、適当にクリームを塗る。美容液も乳液も面倒なので、パスすることが多い。

ただクリームを塗りながら、ふと手が止まった。

「あれ?そういえば…」

半年前。隆平の家へ行ったとき、水回りが妙に綺麗になっていたこと。そして、そこに高級化粧品ブランドのサンプルがあったことを思い出した。


今から考えると、それがサインだったのかもしれない。洗面台のゴミ箱の中に、クリームのサンプルが捨ててあったのだ。

「隆平、これ何?」
「え?何?」
「このサンプル。どこかで貰ったの?」
「あぁ、そうそう。知り合いからもらって、使ったんだ」
「そうなんだ。どうだった?」
......


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