この結婚、間違ってた? Vol.5

「普通の幸せが欲しい…」高級レジデンスで優雅に暮らす、29歳セレブ妻が抱える心の闇

「やめるときも、すこやかなるときも、あなたを愛する」と誓ったはずなのに…。

“やめるとき“は、愛せないのが現実。

思い描いていた結婚生活とは程遠く、二人の間に徐々に生じ始める不協和音。

「こんなはずじゃなかった」と不満が募ったとき、そもそも「この結婚、間違ってた?」とふりかえる。

あなただったら、この結婚生活やめる?それとも…?

▶前回:「まさか夫が…!?」妊活が原因で、夫婦に生じた亀裂。焦った35歳妻が下した決断


Vol.5 レジデンス妻の不満


【今週の夫婦・結婚5年目】
夫:雅彦(46)IT企業経営
妻:香織(29)ピラティスインストラクター


― わぁ、ここのお鮨美味しそう…!

「ねえ、雅彦さん、今週末ここに行ってみたい」

虎ノ門ヒルズレジデンスの高層階。日当たりの良いリビングで、私はグルメ雑誌を片手に、夫の元へ駆け寄った。

鼻歌を歌いながらスマホで仮想通貨のチャートを見ていた夫の雅彦は、雑誌をちらりと見た後、すぐにスマホの画面に目を戻した。

「ん~、新店って美味いかどうかわからないし、鮨が食べたいなら、銀座silkのママがやってるところにしよっか」

「でも…」

たまには二人で新店を開拓したい。

しかし、口に合わなかったり、スタッフのオペレーションが悪かったりしたら、グルメな雅彦は機嫌を損ねる。

以前そういうことがあったのを思い出し、私はそれ以上言わなかった。

「そこなら香織の好きな、十四代や新政もおいてあるぞ。明日行くなら電話しておくけど」

― 手に入りにくい有名酒造が好きなのは、あなたでしょ。

そう言いたいのを飲み込み、明るく返事をして、朝食を作るためにキッチンへ向かった。

卵を冷蔵庫から取り出していると、エプロンのポケットの中でスマホが鳴る。

「また、当日にキャンセルの連絡か…」

ため息とともに思わず声に出てしまう。生徒さんから、レッスンの予約用LINEに連絡があったのだ。

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