2021.05.28
CHANGE(チェンジ) ~いくつになっても初体験っていいもんだ~ Vol.2「素材を活かす」焼き鳥とROKUの共通点がココにある
『YAKITORI燃』が焼き鳥ラヴァーを唸らせる理由に、素材へのこだわりがある。
店で使用されているメインの素材は、千葉県佐原で育てられた赤鶏。
「脂、食感、弾力、旨み、全てのバランスがいいんです。
うちの店ではその素材の旨みを最大限引き出すために、火入れは直火すぎず、遠火すぎず。さらに炭の煙で包むように焼いて、薫香をまとわせています」
あくまでも主役は鶏。そこに、職人の技が彩りを加え、幾重にも旨みが増幅していく。大人たちがこの店に魅せられる理由だろう。
焼き鳥と「ROKU」の相性の良さは、「山椒、柚子を筆頭に共鳴し合う和素材にある」と大将は言う。
それはシンプルに、“素材を活かす”という部分が響き合っているということでもある。
話を聞けば聞くほど、そしてROKUジンソーダを味わえば味わうほど、串への期待は高まっていく。
まず最初に供されたのは、ねぎま。
「いちばんシンプルに鶏の旨みが味わえる串です」との言葉通り、埼玉県産のねぎの甘みと鶏肉のジューシな弾力、肉汁が溶け合って、口の中を満たす。
そこにROKUジンソーダをひと口。
玉露や煎茶由来の爽やかな香りと苦みが追いかけ、スッキリと口内に残る脂を洗い流していく。
続いて、開店から25年間、継ぎ足しで引き継がれてきたタレをまとった「つくね」が運ばれてきた。
「肉の旨みの奥に、生姜のニュアンスを感じませんか?」と大将。
つくねに加え、実は秘伝のタレにも、生姜が使われているとか。
そんな「つくね」に欠かせないのが、濃厚な味わいに惚れ込み、仕入れている深谷の田中農場の卵。絡めれて食べれば、最高のマリアージュが完成する。
「卵に絡めたら、最後に山椒を少し振りかけてみてください。甘さがピリリと引き締まって、お酒が進みますよ。
特にROKUには、山椒が使われているので、両者が響き合って、相性の良さをより感じられると思います」
まさにその通り。
見知った「つくね」という串が見せる大人な一面に、思わず2人、目を見合わせた。
「素材の重なりが繊細な味わいを生む」
もう1本、是非食べて欲しいとすすめられたのが薩摩赤鶏の「せせり」。
部位ごとに鶏を変えているというこだわりからも、期待は高まる。
添えられた赤柚子こしょうと共に味わい、続けてROKUジンソーダをひと口含む。
するとこちらも「つくね」同様に、柚子同士が呼応し、心地よい清涼感が吹き抜けた。
素材をどう活かすか、に心を砕くということ。焼き鳥とROKUの共通点はそこにあるのだろう。
鶏であれば、部位ごとに仕入れを変え、さらに火入れや卵、調味料や薬味を変えること。
ROKUであれば、名前の由来、そして味わいの要ともなっている6種の和素材(桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子)を最大限に引き出すため、蒸溜器や蒸溜方法を使い分けているという点。
シンプルに「旨い」というのは、素材同士が奏でるハーモニーの結果、でもあるのだ。
いつもの焼き鳥に、新たな愉しみが加わった夜。2人とも上機嫌で店を後にした。
ROKUジンソーダを入り口に開ける新たな扉。
いくつになっても「初めて」は愉しい。それが大切な人とであれば、なおさらだ。